その症状、過剰摂取の影響かも
ビタミンCを過剰に摂取した場合に次のような症状が出る可能性があります。
- 下痢
- 吐き気
- 疲れやすい
- 不眠
- 頭痛
ビタミン剤やサプリメントを服用中で上記の症状がある場合には、過剰摂取も考えられます。服用を中止して様子を見るか、必要に応じて医師の指示を仰ぎましょう。
ビタミンCはどれくらい摂るべき?
ビタミンCは1日にどれくらい摂取するべきなのでしょうか。年代別の必要摂取量と過剰摂取の目安をまとめました。
【年齢別】ビタミンCの必要摂取量
厚生労働省が公表しているビタミンCの必要摂取量は次の通りです。
【ビタミンCの推奨栄養所要量(RDA)】※適正摂取量(AI)
年齢 | 男性 | 女性 |
0~6ヶ月 | 40mg※ | 40mg※ |
7~12ヶ月 | 50mg※ | 50mg※ |
1~3歳 | 15mg | 15mg |
4~8歳 | 25mg | 25mg |
9~13歳 | 45mg | 45mg |
14~18歳 | 75mg | 65mg |
19歳以上 | 90mg | 75mg |
喫煙者 | 非喫煙者よりも1日当たり35mgプラス |
◎妊婦の場合は1日当たり80~85mg
◎授乳婦の場合は1日当たり115~120mg
(ビタミンC | 海外の情報 | 医療関係者の方へ | 厚生労働省 より筆者作成)
国民健康・栄養調査(平成29 2017年PDF)によると、ビタミンCの実際の摂取量は、20歳以上65歳以下で100mgでした。日本人の全員がサプリメントやビタミンCのドリンクなどを服用しているとは考えにくいので、通常の食事から一定程度、取り入れられると考えられるでしょう。
過剰摂取の基準はどれくらい?
ビタミンCの1日の摂取上限量は定められていません。しかし、摂取しすぎると悪影響もあると考えられることから、厚労省ではビタミンCの「安全な上限値」を設定しています。サプリメントやドリンクを服用する際には、この数値を目安にするといいでしょう。
【ビタミンCの安全な上限値】
年代 | 安全な上限値 |
生後12ヶ月 | 設定数値なし |
1~3歳 | 400mg |
4~8歳 | 650mg |
9~13歳 | 1,200mg |
14~18歳 | 1,800mg |
成人 | 2,000mg |
(ビタミンC | 海外の情報 | 一般の方へ | 厚生労働省 より筆者作成)
ビタミンC摂取方法の気になる疑問
ここでは、ビタミンCの摂取方法や気になる疑問についてまとめました。
Q.食品とサプリメント、どちらで摂取する方がいい?
食品からだと摂りすぎの心配がない
ビタミンCは野菜や果物に豊富に含まれ、食品から簡単に摂取することができます。ビタミンCは水に溶けるため、食事から摂取する場合は過剰摂取の心配はありません。ただし、一度にたくさん摂取したり、食事以外で過剰摂取を毎日続けたりすることで悪影響が出ると考えられています。一度に大量摂取が可能なビタミンドリンクやサプリメントの服用には注意が必要です。
日本人はビタミンCのほとんどを野菜で摂取していると考えられています。ビタミンCを多く含む食物については、以下の記事で詳しく紹介されていますので、参考にしてください。
内部リンク
サプリメントは効率的に摂取が可能
ビタミンCは体内で生成や蓄積ができないため、毎日摂取しなければなりません。「食事からの摂取が難しい」という人は、サプリメントを服用するといいでしょう。ただし、過剰摂取にならないよう、含有量はしっかりチェックするべきです。持病がある人は服用前に医師へ必ず相談しましょう。
サプリメントは基本的に成人向けに製造されています。子供を対象とした研究や調査が進んでいないこともありますから、自己判断で子供へ服用させることは絶対にやめましょう。子供の場合は食品からの摂取が理想ですが、偏食やアレルギーなどで難しい場合は医師へ相談することをおすすめします。
参考
子供や10代の若者に向けたサプリメントの安全性について知っておくべき5つのこと | コミュニケーション | 医療関係者の方へ | 厚生労働省
講演資料1:「『健康食品』について 安全な選択をするために(19のメッセージ)」|内閣府 食品安全委員会,P3