【種類別】ビタミンAを多く含む食品
続いて、ビタミンAを多く含む食品を種類別に紹介していきます。なお、表中のレチノール活性当量は、可食部100g当たりの数字となります。
動物由来の食品
レバー
動物の体内にあるビタミンAのおよそ90%は、肝臓に貯蔵されています。そのため、牛、豚、鶏などのレバーには多くのビタミンA(レチノール)が含まれています。以下、表にしました。
| 食品 | レチノール活性当量
(μgRAE) |
| 牛レバー(生) | 1,100 |
| 豚レバー(生) | 13,000 |
| 鶏レバー(生) | 14,000 |
(香川芳子監修(2008年12月)『食品成分表2009 本表編』女子栄養大学出版部より筆者作成)
上記の数字は生レバーのレチノール活性当量となります。生レバーは食中毒の危険があることから、そのまま食べることはできませんので注意してください。また、レバー(生)のレチノール活性当量は、牛が1,100、豚が13,000、鶏が14,000と非常に高い数字となりますので、食べ過ぎにも注意が必要です。
ビタミンAの摂取基準については下記のサイトに男女別・年齢別に推奨量と上限が掲載されているので、参考にしてください。
ビタミン 日本人の食事摂取基準(2015年版)より|栄養成分ナビ
魚介類
多くの魚介類にはビタミンA(レチノール)が含まれています。特にホタルイカやウナギのビタミンAは豊富です。貝類の中にはβ-カロテンを多く含む種類もあります。
| 食品 | レチノール活性当量
(μgRAE) |
| ホタルイカ(ゆで) | 1,900 |
| ウナギ(かば焼き) | 1,500 |
| あなご(生) | 500 |
| しらす干(半乾燥品) | 240 |
| ぎんざけ(焼き) | 37 |
| ほたて貝(水煮) | 34 |
(香川芳子監修(2008年12月)『食品成分表2009 本表編』女子栄養大学出版部より筆者作成)
卵
卵もビタミンAが豊富です。調理方法別のレチノール活性当量は下記のとおりとなります。
| 食品 | レチノール活性当量
(μgRAE) |
| 全卵(生) | 150 |
| 全卵(ゆで卵) | 140 |
| 全卵(ポーチドエッグ) | 160 |
| たまご焼き(厚焼きたまご) | 110 |
| たまご焼き(だし巻きたまご) | 120 |
(香川芳子監修(2008年12月)『食品成分表2009 本表編』女子栄養大学出版部より筆者作成)
乳製品
乳製品の中では、特にチーズにビタミンAが豊富に含まれています。牛乳は種類によってビタミンAの量が異なります。
| 食品 | レチノール活性当量
(μgRAE) |
| ナチュラルチーズ(エダム) | 250 |
| ナチュラルチーズ(エメンタール) | 220 |
| ナチュラルチーズ(カマンベール) | 240 |
| ナチュラルチーズ(クリーム) | 250 |
| ナチュラルチーズ(チェダー) | 330 |
| ナチュラルチーズ(パルメザン) | 240 |
| プロセスチーズ | 260 |
| 普通牛乳 | 38 |
| 加工乳(濃厚) | 35 |
| 加工乳(低脂肪) | 13 |
| 全粉乳 | 180 |
| 無糖練乳 | 50 |
| 加糖練乳 | 57 |
(香川芳子監修(2008年12月)『食品成分表2009 本表編』女子栄養大学出版部より筆者作成)
野菜・果物
緑黄色野菜をはじめ、野菜や果物の中にはβ-カロテンを豊富に含む種類があります。β-カロテンなどのカロテノイドは必要以上の量をビタミンAに変換しないので、過剰摂取の心配がありません。
人参
人参はビタミンAが多く含まれる野菜の代表格です。β-カロテンが豊富に含まれています。下記のレチノール活性当量は、前述した計算式に基づいてカロテノイド(主にβ-カロテン)が体内でビタミンAに換算された場合の量となります。
| 食品 | レチノール活性当量
(μgRAE) |
| 人参(根・皮つき・生) | 760 |
| 人参(根・皮つき・ゆで) | 740 |
| 人参(根・皮むき・生) | 680 |
| 人参(根・皮むき・ゆで) | 720 |
| 人参(ジュース・缶詰) | 370 |
(香川芳子監修(2008年12月)『食品成分表2009 本表編』女子栄養大学出版部より筆者作成)
かぼちゃ
人参同様、緑黄色野菜であるかぼちゃにもβ-カロテンが多く含まれます。日本かぼちゃよりも西洋かぼちゃの方がβ-カロテンが豊富です。
| 食品 | レチノール活性当量
(μgRAE) |
| 日本かぼちゃ(果実・生) | 60 |
| 日本かぼちゃ(果実・ゆで) | 69 |
| 西洋かぼちゃ(果実・生) | 330 |
| 西洋かぼちゃ(果実・ゆで) | 330 |
(香川芳子監修(2008年12月)『食品成分表2009 本表編』女子栄養大学出版部より筆者作成)
トマト
人参やかぼちゃに比べると少ないですが、緑黄色野菜の一種であるトマトにもβ-カロテンが含まれています。レチノール活性当量は下記のとおりです。
| 食品 | レチノール活性当量
(μgRAE) |
| トマト | 45 |
| ミニトマト | 80 |
(香川芳子監修(2008年12月)『食品成分表2009 本表編』女子栄養大学出版部より筆者作成)
葉菜類
ほうれん草や小松菜、レタスなどの葉野菜もβ-カロテンが豊富です。
| 食品 | レチノール活性当量
(μgRAE) |
| ほうれん草(葉・ゆで) | 450 |
| ほうれん草(葉・冷凍) | 500 |
| 小松菜(葉・ゆで) | 260 |
| リーフレタス(葉・生) | 200 |
| 豆苗(茎葉・生) | 390 |
| サニーレタス(葉・生) | 170 |
| ケール(葉・生) | 240 |
| ブロッコリー(ゆで) | 64 |
(香川芳子監修(2008年12月)『食品成分表2009 本表編』女子栄養大学出版部より筆者作成)
果物
果物の中にもβ-カロテンが豊富な種類があります。
| 食品 | レチノール活性当量
(μgRAE) |
| 干し柿 | 120 |
| すいか | 69 |
| マンゴー | 51 |
| あんず(生) | 120 |
| あんず(乾) | 410 |
(香川芳子監修(2008年12月)『食品成分表2009 本表編』女子栄養大学出版部より筆者作成)





