さくらんぼ算とは、くり上がり・くり下がりがある計算をしやすくするために補助的に使う起算方法で、小学1年生で習います。
さくらんぼ算が小学校で導入されたのは比較的最近とされており、「さくらんぼ算って何?」「子供が宿題でやっていて初めて知った!」という親御さんも多いのではないでしょうか?
また、保護者世代の方はさくらんぼ算をせず、自然と習得している人がほとんどなので「本当に必要なの?」という意見も目立ちます。
そこで当記事では、「さくらんぼ算とは何なのか?」「必要性はあるのか?」「さくらんぼ算の気になる評判や疑問」などについてご紹介します。さくらんぼ算についてのポイントをまとめていますので、ぜひご一読ください。
もくじ
さくらんぼ算とは?さくらんぼ算の基礎知識
さくらんぼ算のやり方
さくらんぼ算とは、くり上がりのある足し算やくり下がりのある引き算をするときに、まず10のまとまりを作ってから残りの数を足して(引いて)答えを導き出す計算方法です。
例えば、8+6=14という計算の場合、後ろの数6(足す数)を2と4に分解します。
図 :筆者作成
そして、
- 8+2=10
- 10+4=14
答え 14
というように答えを導き出します。
または、前の数(足される数)を分解することもあります。
例えば、8+6の場合を考えてみましょう。
図:筆者作成
- 8を4と4に分ける
- 4+6(後ろの数)=10
- 4+10=14
答え 14
このように、さくらんぼ算では数字を分解してからくり上がり(くり下がり)の計算をします。図にすると分解した数字がさくらんぼのように見えるので、さくらんぼ算と言われています。
さくらんぼ算はいまの保護者世代にはなかった学習方法
保護者世代の方の中には「さくらんぼ算ってなに?」と思う方も少なくありません。というのも、さくらんぼ算が小学校で取り入れられるようになったのは比較的最近で、2007年頃だと言われています。これには所説あり、はっきりとした年代は分かっていません。
そのため、「子供がさくらんぼ算をやっているのを見て初めて知った」という方もたくさんいるようです。また、さくらんぼ算を教える小学校は多いですが、実は文科省が必修としている計算方法ではありません。文科省はあくまで計算の「考え方の基準」として示しただけだとしています。
「これでやらなければならないということではなく、こういう考え方で計算できるという基準を示しただけです。やるかどうかは、各教育委員会か各学校での判断になります」
(引用元:小学校算数の「さくらんぼ計算」に戸惑う声 文科省の見解は?|J-CASTニュース )
そのため、小学校で必ずやらなければならない計算過程ではなく、くり上がりの考え方として提案された方法、ということになります。