赤鼻のトナカイとは?
ここまで、サンタクロースのソリを引くトナカイについてご紹介してきました。サンタクロースのソリを引くトナカイは8頭いますが、その中には歌で有名な赤鼻のトナカイはいないのです。では、赤鼻のトナカイはいつからサンタクロースのソリを引くことになったのでしょうか?
赤鼻のトナカイ誕生秘話
赤鼻のトナカイは、8頭のトナカイがアメリカに浸透してから100年以上たった1939年に誕生します。これは、ロバート・ルイス・メイという1人のコピーライターであり、父である人物が娘に贈った物語です。
ロバート・ルイス・メイは、会社から陽気なクリスマスの本を書くように依頼されていました。当時のアメリカは、どん底からは多少回復していたものの世界恐慌の影響が色濃く、世界的には第二次世界大戦中という時代でした。また、ロバートの妻がガンに冒されており、病状は深刻になっていました。
ロバートは、引っ込み思案でいじめられっ子だった少年時代のことを思い返しながら赤鼻のトナカイのストーリーを完成させ、最初に娘に読み聞かせました。この絵本は、1939年のクリスマス休暇の間に無料で240万部配布されました。
その後、詩を朗読したレコードが大ヒットとなり、出版された絵本もベストセラーになります。そして、1949年にリリースされた楽曲『赤鼻のトナカイ』は、クリスマスソングの中でも『ホワイトクリスマス』に次ぐ大ヒットを記録しました。
楽曲『赤鼻のトナカイ』
赤鼻のトナカイはルドルフという名前で、楽曲名も『Rudolph the Red-nose Reindeer』です。ルドルフは真っ赤な鼻のせいで、いつもみんなの笑いものでした。しかし、クリスマスの前日にサンタクロースからその赤い鼻が役に立つと言われます。それを聞いてルドルフは自信を持つことができるようになったという歌詞です。
『赤鼻のトナカイ』は、作詞作曲を担当したジョニーが亡くなるまでに1億5,000万枚以上を売り上げました。アメリカだけでなく、カナダやオーストラリア、日本でもカバー曲が作られ、クリスマスソングの定番になっています。