デンマーク教育は人にも社会にも優しい!福祉国家の教育システムに迫る - cocoiro(ココイロ)

デンマーク教育は人にも社会にも優しい!福祉国家の教育システムに迫る

福祉国家として名高いデンマークでは、生活のあらゆる場面で国からの支援を受けることができます。教育に対しての援助も充実しており、子供たちは整った環境の中で成長し、社会に出てからも幸せだと感じる人生を送っているようです。国連が毎年おこなう『世界幸福度調査報告書』(英語: World Happiness Report)において、デンマークは常に上位にランキングされており、国民が人生に満足していることが分かります。

国民を幸せにするデンマークの教育とはどのようなものなのでしょうか? 特徴や教育方法、問題点などについてご紹介していきます。

デンマーク教育とは?

デンマークの消費税はなんと税率25%です。ずいぶんと高額な税金になりますが、「良い教育を受けているから仕方がない」と国民は納得しているようです。そのようなデンマークの教育について、システムや学費を詳しくみていきましょう。

義務教育と卒業後の進学は?

デンマークの義務教育の歴史は1814年、法律の施行から始まりました。子供達は入学前に1年間プレスクールに通いその後、国民学校に入学して1年生から9年生になるまで一貫した教育を受けます。この国民学校には10年生のクラスも用意されており、その先への進学(高校、専門学校)を希望する生徒は、このクラスに在籍して、もう1年間学校で学びます。

デンマークの教育システムの特徴は、国民学校を卒業するまでに将来就きたい職業を決め、その目的に合わせた進路を選択していくところにあります。5割の生徒が卒業とともに具体的に決めた進路へと進みます。残りの生徒は普通高校へ進学し、研究者や医者を目指す場合はその先にある大学や大学院まで進みます。

このように、早い段階から将来を見据えなければならないデンマークの子供は、幼いうちからあらゆる場面で「あなたはどうしたい?何がやりたいの?」と問われます。子供はその問いに答えようと真剣に考え、自分を見つめる機会を多くもちます。

学費は無料!

学費についてですが公立校は無料で、大学に進学する場合においても国内やデンマークが認定する国に籍があれば授業料を支払う必要はありません。また18歳以上になった大学生は、親ではなく国に保護される身分となるため、国からの生活費(月に5,000クローネ・91,000円)の支給も始まります。