なぜギフテッドになるのか?
ギフテッドの能力は生まれたときからもっているものではなく、いくつかの経験や過程を繰り返すことで出現することが多いようです。
過度激動によって刺激を受ける
過度激動は刺激に対する強烈な反応を指して呼ぶもので、5つの分野に分けられています。「生活のあらゆることに頭を使い、一気にさまざまなことを考える」という精神運動性のもの、「音、光、匂い、触感などに強く反応する」知覚性のもの、「強いイメージ力をつかって、空想の中に入る」といった想像性のもの、「知ることを求め、問題を見つけ探求する」知性のもの、「日常に起こるすべてのことに対し、強い感情をよせる」という感情性のものがあり、個人によって強く出る分野は違います。
このように大きな刺激を絶えず受けることで次の刺激が生まれ、それが脳を揺さぶることで際立った能力の成長につながっていくとされています。
難題に挑み続ける
疑問を持った問題に対して「解決したい」、難題には「超えたい」というように、「挑戦し達成する」ことを強く切望します。興味を強くもったものに対してその傾向はより強く出て、難問を超えることに刺激を覚えます。そこへ多くの力を注ぐことになるので疲労困憊しますが、問題が解決してしまうと、また次の刺激を求めて、挑戦していこうとします。ですので、人生もリスクをとる方向へ進みがちです。
独特な見方、解決法を繰り返す
独特の思考回路で物事を捉えるので、ほかの人が気づかなかった問題点に気づき、そこからさまざまなアプローチ方法を使って解決していきます。このような形で問題をクリアしていくことで、ものを見る視点は増えていきます。また思考過程のバラエティも加えられていくので、高い創造性が養われていくことになります。
発達障害とギフテッド
よくギフテッド=発達障害、といった認識を持つ方がいますが、実は発達障害とギフテッドはイコールでは結ばれません。
アスペルガー症候群の人は「興味のあることに没頭し極端なこだわりを持つために、コミュニケーションが苦手で集団で孤立しやすい」という特徴を持つ一方で、ご紹介したようにギフテッドの子供はコミュニケーション能力にたけている場合も多いです。ただし、発達障害でありギフテッドでもある子供も一定数いるのも事実です。このような子供を、二重に特別支援が必要、という意味で2E(twice-exceptional)と呼びます。2Eのケースでは発達障害の治療に重点を置くだけではなく、ギフテッドとしての才能を伸ばしていける環境を整えることがとても大切です。