今注目すべき「防災教育」を解説!実践例や教育コンテンツもご紹介 ( 2 )

防災教育の実践例


では、実際に学校教育としてどのような防災教育が行われているのでしょうか? ここでは、北海道の教育委員会と大分県の小学校の例をご紹介します。

津波についての基本的な知識を身につける

東日本大震災で私たちは津波の恐ろしさについてあらためて教訓を得ました。その教訓を生かした取り組みが、小学校の避難訓練にも取り入れられています。

学習内容は大きく2つに分けられており、1つは映像やワークシートを使って基本的な津波の知識をつける学習です。もう1つは、津波を想定してハザードマップを活用し、3段階避難を実施し、安全な避難経路を確認する学習です。

3段階避難とは、下記の3つを指します。

  1. 地震による落下物から身を守るための教室内での避難
  2. 各教室からグラウンドへの避難
  3. 標高約35メートルの高台にある外部避難場所への避難

これまでの避難訓練では2のグラウンド(あるいは体育館)への避難で終わっていましたが、高台への避難まで見通した内容に変更しました。

参考
津波についての基本的な知識を身に付け、避難訓練の充実を図る取組|北海道教育委員会

地域の関係機関と連携した防災教育の取り組み

学校内だけではなく、学校の先生が地域に出て授業をしたり、地域の専門機関の方を学校に招いて授業をしてもらったりする取り組みも行われています。

教員が公民館で地域の人たちに地震についての授業を行い、また、気象台職員が理科の時間に地震災害や火災災害の内容についての授業を行います。教員が地域で授業をすることで、教員の危機管理意識が高まり、子供たちやその保護者との連絡手段など具体的な学びを得ることができます。そして、専門家が子供たちに授業をすることで、地震や津波などの現象のメカニズムの理解を助けています。

参考
マニュアルに頼らない防災訓練と関係機関と連携した防災教育の取組|北海道教育委員会

火山の噴火に備えて

火山が噴火したことを想定して、避難場所の確認、そこまでの避難経路、校内での動きなどを確かめる取り組みです。

この取り組みは校内の訓練だけにとどめることなく、避難訓練防災遠足や引き渡し訓練を行っているという特徴があります。警察・消防・危機管理課・教育委員会立ち合いの下で、幼稚園児も含めた子供たちが往復10kmの道のりを歩きます。教職員はトランシーバーで連絡を取り合いながら、避難セットを背負っての本格的な訓練です。

また、土曜日のふれあい参観日を利用して緊急時の教室での子供の引き渡しの訓練も行われています。すでにある学校行事を上手に活用した防災教育の実践例といえるでしょう。

参考
自然災害に対する正しい知識をもち、自ら考え判断し、危険から身を守れる行動が取れる児童の育成|別府市立鶴見小学校