今注目すべき「防災教育」を解説!実践例や教育コンテンツもご紹介

自然災害の多い日本では、防災教育という考え方があるのをご存知でしょうか?日本の国土面積は、全世界の0.28%しかないにもかかわらず、マグニチュード6.0以上の地震の20.5%が日本で起こっています。また、全世界の活火山のうち7.0%が日本にあります。 今回の記事では、日本に住むなら欠かすことのできない防災教育の概要や実践例、ご家庭でも閲覧可能な教育コンテンツをご紹介します。この記事を機会に、家族で防災について考えてみませんか?

防災教育とは?

防災教育は、どのような目的で、どのような内容を、どんなふうに行う教育なのでしょうか? 内閣府や文部科学省の示している内容を確認していきましょう。

防災教育の目的

内閣府によると、防災教育の究極の目的は「命を守ることを学ぶこと」としています。また、命を守るためには、災害発生の理屈を知ることや社会と地域の実態を知ること、備え方を学ぶこと、災害発生時の対処法の仕方を学ぶことが必要であるとしています。

また、阪神・淡路大震災の経験から、「自助」や「共助」が防災対策において注目を集めるようになりました。そのため、地域の人たち1人ひとりの防災意識を高めることで、地域全体の防災力を向上させることも目的だと考えられます。

文部科学省では、防災教育の狙いを下記のようにまとめています。

ア 自然災害等の現状、原因及び減災等について理解を深め、現在及び将来に直面する災害に対して、的確な思考・判断に基づく適切な意志決定や行動選択ができるようにする。
イ 地震、台風の発生等に伴う危険を理解・予測し、自らの安全を確保するための行動ができるようにするとともに、日常的な備えができるようにする。
ウ 自他の生命を尊重し、安全で安心な社会づくりの重要性を認識して、学校、家庭及び地域社会の安全活動に進んで参加・協力し、貢献できるようにする。

(引用元:学校防災のための参考資料「生きる力」を育む防災教育の展開|文部科学省,P8

自然災害に対する深い理解や日常的な備え、家庭や学校・地域での協力を重視していることが分かります。

教育内容

防災教育は学校のみならず家庭や地域、職場でも取り組みが行われていますが、その中でも、今回は学校教育における防災教育の内容をご紹介します。小学校や中学校では、「防災教育」という科目はなく、さまざまな科目の中で「防災」に関する学習が行われています。

学校の指導内容のガイドラインである学習指導要領には、小学3、4年生の社会科で地域社会の災害について記述があります。災害については、火災、風水害、地震などの中から取り上げることとされており、人々の安全を守る工夫について見学したり調査して調べる学習活動があります。

教育方法

教育方法は、社会科見学という形で防災センターを訪れて防災について体験的に学ぶ機会もありますが、教室や学校内で授業形式で行われる方法が多いです。

例えば、小学6年生の理科の授業で地球や宇宙について学ぶ際に、「土地は、火山の噴火によって変化すること」や「土地は、地震によって変化すること」を習います。子供たちは、模型を使ったり、映像教材を使ったりして噴火や地震の仕組みを知識として学びます。

その一方で、文部科学省は防災教育の教育方法に関して、災害時の学校現場や恐怖感を知ることができるような体験談や過去の教訓の情報が十分に取り入れられていないことなどを課題として挙げています。さらには災害だけの視点でなく、自然や環境の科学的な知識と共にバランスよく教えることが求められているのです。

参考
現在の防災教育における課題|文部科学省