子供に不良小説を読ませる際の注意点
上記でご紹介した以外にも、不良小説にはさまざまなものがあります。特に人との関わりを経て不良たちが成長していく様子は、大人はもちろん、子供も夢中にさせるでしょう。
数多くの作品の中から我が子にぴったりの不良小説を選ぶにためには、どのようなことに気をつければいいのでしょうか? 中高生の子供に不良小説を読ませる際に、親として気をつけておきたいことを3つご紹介します。
(1)過激な描写に注意する
小説内に登場する不良たちの中には、けんかっ早いような人たちも多くいます。けんか以外にも未成年による喫煙や飲酒、万引きなどの違法行為も描かれている場合もあります。
人を殴ったりお酒を飲んだりする以外にも、感情のコントロールができずにいわゆる「キレる」ことが非行として認知されることもあります。小説を読んだ子供が、登場人物から影響を受けないとは言い切れません。不良行為はもちろん、セリフや登場人物の話し方も、むやみにまねさせないように気をつけておくべきでしょう。
(2)事前に内容を把握しておく
小説から受ける影響を事前に予想しておくためには、親が事前に小説の内容を把握しておくといいでしょう。たとえば小説の中でリーダー格となっている不良が中学生のうちから喫煙をしているとします。リーダー格として仲間を守ることもあり、その姿は魅力的に見えるでしょう。しかし中学生は喫煙できません。なぜ禁止なのか、親が説くことも必要かもしれません。
このように特に小説の中で目立っている登場人物の不良行為を把握し、気をつけておくといいかもしれません。また子供が読み終わった際に「誰が一番格好良かった?」、「どんなシーンが印象に残った?」など、影響を受けたところを聞いてみてもいいでしょう。
(3)子供に選ばせる
親が小説を選んであげるとしても、実際にその本を読むのは子供自身です。「どんな本が読みたい?」、「どんな本が好き?」など、子供の意見を聞くことも大切でしょう。
一口に「不良が出てくる小説」と言っても、その内容はさまざまです。子供が最後まで興味を持って読み切れるよう、親子で一緒に小説を選びましょう。
おわりに
不良が登場する小説は、子供に気づきや感動を与えることもあります。子供の成長の糧となるように、我が子にぴったりの一作を選んでみてはいかがでしょうか?
参考
世論調査平成27年度 少年非行に関する世論調査 2 調査結果の概要|内閣府
第64回学校読書調査(2018年)|公益社団法人 全国学校図書館協議会