カツアゲから子供を守るには 正しい知識を身に着けて対応しよう - cocoiro(ココイロ) - Page 3

子供がカツアゲされた!対応方法は?

カツアゲは相手があって起こる行為です。こちらがどれだけ気をつけていても、必ず防げる犯罪とは言い切れません。もしも子供が実際にカツアゲの被害に遭ってしまったら、親としてどのような対応をとればいいのでしょうか? 今回はカツアゲ被害を受けた際にとるべき対応を3つご紹介します。

(1)学校に相談する

子供が同級生からカツアゲをされてしまった場合は、学校に相談するという対応も必要です。学校への相談について、東山弁護士は同記事で以下のように解説しています。

学校に相談すれば、学校内の環境や同級生との人間関係の改善に取り組んでくれることが期待できますし、親同士の話し合いを仲介してくれる場合もあるため、同級生との関係や渡した現金の返済等の問題が一挙に解決することもあるからです。

(引用元:高校生の息子が同級生からカツアゲされた! 学校と警察、どっちに相談すべき?|弁護士ドットコムニュース

同級生同士でカツアゲが行われてしまった場合は、学校内での関係にも影響が出てしまう可能性があります。学校の内部にはどうしても親には見えない場所があります。先生に相談することで人間関係を取り持ってもらったり、学校での様子を詳しく見てもらったりすることが求められるでしょう。

(2)証拠になるものを残しておく

子供がカツアゲの被害に遭ってしまった場合には、可能な限りカツアゲの証拠となるものを残しておくといいでしょう。例えば金銭を強要するメールや手紙、その場の会話の録音を残しておくことは、カツアゲの証拠となり得ます。

証拠となるものを残しておくことは、万が一警察に相談する際にも役に立ちます。カツアゲ被害を警察に相談する際の注意点として、東山弁護士は同記事内で以下のように解説しています。

警察は、犯罪の疑いがあると判断して初めて動いてくれますので、証拠がなければ動いてくれないことが多いでしょう。例えば、息子さんが同級生に脅されている内容の録音やメール等が証拠となります

(引用元:高校生の息子が同級生からカツアゲされた! 学校と警察、どっちに相談すべき?|弁護士ドットコムニュース

たとえ最初はささいなカツアゲであっても、その行為が次第にエスカレートしていく可能性もあります。小さな証拠であっても残しておくことが、子供の身を守ることにつながるかもしれません。

(3)教育委員会や警察に相談する

学校を頼って相談したものの、なかなか状況が改善されないという場合もあるでしょう。その際には教育委員会に相談するという手もあります。教育委員会に相談することで、学校へ事情を聞いてもらったり、学校の対応方針を変えてもらえる可能性があります。

もしも教育委員会に相談しても解決に向かわない場合には、警察に相談してみるといいでしょう。ただし子供によってはカツアゲされてしまったことを、これ以上おおごとにしないでほしいと思う子もいるかもしれません。子供のためと躍起にならず、被害者である子供との対話を忘れずに対応方法を検討しましょう。

もしも子供がカツアゲをしてしまったら?

カツアゲはされる側になることもあれば、する側になってしまうこともあります。もしも子供がカツアゲの加害者になってしまった場合、親はどのような対応をとるべきなのでしょうか?

まずは事情を聞いてあげる

カツアゲのような犯罪行為をしてしまった場合、思わず怒鳴りつけてしまうという人もいるでしょう。しかしまずは落ち着いて、事情を聞いてあげることも大切です。

子供は何か事情があって、恐喝をせざるを得ない状況だったのかもしれません。例えば違う友人から金銭を渡すよう脅されている、友達と遊びに行くお金がなくていじめられそうになっているなど、さまざまな状況が考えられます。

また、中にはカツアゲが犯罪である、という意識が薄い子供もいるかもしれません。その場合もいったんは子供の動機や考えを聞いてあげ、受け止めてあげることも大切です。

犯罪を犯してしまっていても、自分の子供であることに変わりはありません。一緒に解決に向けて動く味方であることを伝えるためにも、話を聞いてあげることは大切でしょう。

弁護士に相談する

カツアゲで子供が捕まると、前科が付いてしまう可能性があります。前科が付いてしまうと受験や就職の際に不利になってしまう恐れがあり、避けられるのであれば避けたいと考える親も多いでしょう。

前科を付けないためにはひとまず、弁護士に相談することをおすすめします。ただし前科がつかなかったとしても、子供のしてしまったことは消し去ることはできません。子供の気持ちや状況を見ながら、親子で前を向いて行く必要があります。

おわりに

カツアゲはあくまでも犯罪の一つです。もちろん巻き込まれないに越したことはありません。しかしいつ起こってしまうか、そして起こしてしまうかは分からないのです。

もしも巻き込まれてしまった場合には、子供だけで解決できる問題ではありません。子供が乗り越えられるよう、家族で対処していきましょう。

参考

高校生の息子が同級生からカツアゲされた! 学校と警察、どっちに相談すべき?|弁護士ドットコムニュース

恐喝された時、あなたがとるべき行動一覧|シェアしたくなる法律相談所

平成29年の刑法犯に関する統計資料|警視庁, P68

日常の対策を徹底し、わが子の犯罪被害を未然に防ごう|ベネッセ教育情報サイト

叱るのは逆効果!?子どもが勝手に“自宅のお金”を持ち出した時、親のベストな対応|hapimama

この記事をかいた人

mio_yamamoto

立教大学観光学部卒。豊かな教育は豊かな街を作ることに繋がると考え、教育業界にて6年間講師職に従事。現在は働く人を支えるべく、社会保険労務士の勉強中。趣味はアンテナショップ巡りとプログラミング、iPadで写真に手書き加工をすること。食べることが大好きで全体的に太ってきてしまったので、暇さえあればストレッチや筋トレに励む毎日です。