一昔前に比べると、私たちの生活における英語の重要性は大きく変わってきました。現在は小学生、早いところでは幼稚園や保育園から英語に触れる機会があり、ネイティブスピーカーの英語教員が各小学校に配置されるようにもなっています。
そこで問題となるのが、子供にいつから英語教育を始めるのかということです。早いに越したことはないという意見、年齢は関係ないという意見がそれぞれ存在しますが、今後の英語教育が変化していくのは確実であるため、何らかの対策を講じなければいけないのは事実です。
この記事では英語教育について、これから起こる変化や私たちができる対策などについてまとめました。また早期英語教育に関する情報もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
もくじ
早期に英語教育を始めるメリット
著しい変化を遂げている英語教育ですが、早期教育については多くの意見が交わされています。まずは英語の早期教育のメリットについて紹介します。
吸収が早い
人間の脳は生まれてから3歳くらいにかけて、一番発達すると言われています。この脳の発達を前提として考えると、英語の教育に取り組むのは早い方が吸収が早く身につきやすいといえるでしょう。
日本語も3歳までにはたいていの子供が話せるようになります。勉強という概念がない状態で、自然に楽しく英語に触れることができれば、子供にとっては負担なく英語を吸収できるでしょう。
小学校の英語教育の準備ができる
文部科学省では小学校でも英語教育を取り入れることを決めました。実際に2020年からは小学校3年生から「外国語活動」が始まります。そのため、英語の前提知識がない子供よりも、ある程度どんなことなのかということが分かっている子供の方が有利なのはいうまでもありません。近年では幼稚園・保育園など以外で英語教育に触れている子供も多いはずです。早期に英語教育を始めることで、就学後の英語の授業の準備ができることもメリットの一つです。
早期に英語教育を始めるデメリット
英語の早期教育にはメリットだけではなくデメリットもあるといわれています。いったいどのようなデメリットが考えられるのでしょうか?
日本語で考える力が発達しづらい
日本人である以上、日本語で物事を考えたり、言葉に表したりしなくてはいけません。英語の早期教育で一番懸念されているデメリットが、英語を早くに教育することで日本語でうまく言葉が考えられなくなってしまうという点です。
「英語を子供に教えるな」の作者、市川力さんは次のように述べています。
母語も第二言語も「日常会話言語」レベルに止まり、「教科理解言語」の運用に問題がある状態を「セミリンガル」と呼ぶことがある。
(引用元:幼児英語教育はやるべきか?6つのメリットと4つのデメリット|コスモグローバルキッズ横浜馬車道)
このように、母国語であるはずの日本語をうまく習得できない可能性があると考えられているのです。
英語が嫌いになる可能性がある
小さい子供はまだ自分自身の意思で習い事を決めることはできません。通常は体を鍛えたり、基礎学力をつけたりするために親が子供に習い事をさせます。
そこで怖いのが、子供が英語嫌いになるということです。親の強要で始めたものであればなおさら、「自分は特に英語は好きじゃないのに」という意識が芽生えてもおかしくなりません。