モンテッソーリ教育のデメリットとは?よくある批判と勘違いを解説

最年少プロ棋士となった藤井聡太さんが受けていた教育ということで、世間的に一気に知名度が高まったモンテッソーリ教育。幼児教育として考えられるモンテッソーリ教育ですが、「協調性が育たない」や「活発な子供には物足りない」などの批判の声も耳にします。

そこで、今回の記事では、モンテッソーリ教育の基本的な考え方と、親が心配する3つのこと、勘違いされている2つのことをご紹介します。

モンテッソーリ教育とは?

そもそもモンテッソーリ教育とは、どのような教育の考え方なのでしょうか。「子供の家」や「マリア・モンテッソーリ」という名前は知っていても、教育内容まではちょっと……という方が多いのではないでしょうか? ここでは、モンテッソーリ教育の考案者の思いや考え方、教員免許状があることなど、その概要をご紹介します。

考案者は医師であり教育家のマリア・モンテッソーリ

マリア・モンテッソーリは、イタリア生まれでローマ大学の最初の女性医学博士となった人物。大学卒業後は、障害児の治療教育に携わり、実験心理学、教育学に研究分野を広げます。当時は、男女差別が根強くある時代だったため、マリアはローマ大学付属の精神病院でようやく職を得て働きました。

そこで、知的障害がある幼児が感覚的な刺激を求めていることに目を留めて、指先を動かして感覚を刺激するような玩具を与え、知的障害を持っている子供でも知能が向上すると確信します。

その後、ローマの貧困家庭の子供たちが通う保育施設の監督・指導を任され、始まった実践がモンテッソーリ教育です。モンテッソーリ教育施設は、「子どもの家」と言われますが、マリアが監督・指導した保育施設が最初の「子どもの家」です。

モンテッソーリ教育は、アメリカやヨーロッパを中心に世界各国で受け入れられています。また、教員養成の重要性を感じ、マリアが晩年を過ごしたオランダに国際モンテッソーリ協会を開設して、モンテッソーリ教育を行う教師の資格取得制度を設けています。

子供の自己教育力を引き出す考え方

モンテッソーリ教育は、子供は自己教育力を備えているという前提があります。しかし、自己教育力を引き出すには、整備された環境とその環境への関わり方を知ることが大切です。

そのため、教師の価値観を一方的に教える従来型の教育方法ではなく、子供の興味・発達に合わせて、子供が自発的に取り組めるような環境を用意すること、その環境を提示することが求められます。

例えば、3歳から6歳までの時期に行われる日常生活の練習では、「はさみで切る」「歩く」「コップに水を注ぐ」「ボタンをかける」など、日常生活で行うような運動を行います。このときも、「子供はできないのではなく、やり方を知らない」という前提で、正確なやり方を伝えていきます。

教員の免許状がある

モンテッソーリ教育の教師は、子供が自発的に学びを始めるための環境を整えたり、環境を提示したりする重要な存在です。また、子供の成長や、持った興味を正しく見極める必要もあります。

モンテッソーリ教育の資格制度は厳しいことで有名で、日本では国際モンテッソーリ協会が公認している教員養成所は東京国際モンテッソーリ教師トレーニングセンターのみになっています。

アメリカでは、AmazonのCEOジェフ・ベゾス氏やGoogleの創始者であるラリー・ペイジ氏、サーゲイ・ブリン氏、経営学者のピーター・ドラッカー氏らがモンテッソーリ教育を受けていたことなどから、イノベーター教育として注目を集めている半面、教師が不足しているという課題があるようです。

参考

モンテッソーリ教育とは|日本モンテッソーリ研究綜合研究所