ハロウィンとお盆の共通点とは?
ハロウィンとお盆は、それぞれ担っている地域や宗教などが異なっています。そのため、共通点が見受けられないという人もいるでしょう。そこで、今回は2つの行事の共通点を3点ご紹介します。
(1)故人の魂が家族の元に戻ってくる
ハロウィンとお盆の共通点の1つ目は、故人の魂が家族の元へ戻ってくる日であるとされているという点です。どちらも亡くなったご先祖様たちの霊が戻ってくる日であるとされ、お供え物や迎え火などを用意してお迎えをしています。
起源や文化は違えども、ご先祖様たちを敬いたいという気持ちは同じでしょう。
(2)お墓参りに行く
ハロウィンとお盆の共通点の2つ目は、ご先祖様たちのお墓参りへ行くという点です。お墓参りは故人の魂を供養する行動の1つです。霊たちが気持ちよく戻ってこられるよう、お墓をきれいにし、お参りをします。
(3)野菜でシンボルを作る
ハロウィンとお盆の共通点の3つ目は、野菜でシンボルを作るという点です。ハロウィンであれば、かぼちゃの中身をくり抜いて顔をつけた「ジャック・オー・ランタン」は誰しも1度は目にしたことがあるでしょう。これは死者の霊を家族の元へ導き、悪い霊は追い払うという効果を持っているとされています。
それに対してお盆には、どのようなシンボルが作られているかご存知でしょうか? 地域によっては、「精霊馬」や「精霊牛」と呼ばれるシンボルが作られています。精霊馬はキュウリ、精霊牛はナスという身近な食材から作られているシンボルです。
(参照元:yunorie|Instagram)
キュウリの精霊馬はご先祖様がこれに乗って早く現世へやってこれるように、そしてナスの精霊牛はこれに乗ってゆっくりと死後の世界へ帰っていけるように、という願いが込められて作られています。
ハロウィンとお盆の違いとは?
反対に、ハロウィンとお盆には異なっている点もあります。ここでは2つの行事で異なっている点を、2つご紹介します。
(1)戻ってくる霊への接し方が違う
ハロウィンとお盆の違いの1つ目は、戻ってくる霊への接し方です。ハロウィンではご先祖様の霊を迎え入れ、それ以外の霊は追い払います。そのためにジャック・オー・ランタンなどのシンボルを作り、悪霊避けとして使用しているのです。
一方でお盆では、戻ってくる全ての霊に対して供養を行うとされています。供養のために「施餓鬼(せがき)」と呼ばれる法要を行うお寺もあり、食事を用意して霊たちを迎え入れています。
(2)ハロウィンは収穫祭を兼ねている
ハロウィンとお盆の違いの2つ目は、それぞれの行事に込められている意味です。お盆はご先祖様や戻ってきた霊をお迎えする日ですが、ハロウィンはさらに収穫祭の意味も兼ねています。
ご紹介したように、ハロウィンは古代ケルト人の収穫祭であるサウィン祭に起源を持っているとされています。この習慣を受け継ぎ、現代でもハロウィンは収穫を喜んだり、祈ったりするイベントでもあるのです。
おわりに
ハロウィンとお盆は全く違うように見えますが、それぞれがご先祖様を大事にしたいという気持ちから生まれた行事です。そのため、いくつかの共通する点があるということをご紹介しました。
国や文化は異なっていても、誰かを思う気持ちは一緒です。ぜひ、ハロウィンとお盆の際にはそれぞれの起源やご自身のご先祖様たちへ思いを馳せてみてはいかがでしょうか?
参考
山の日とお盆休みに関する調査|Rakuten Insight
日本人の楽しみ「お盆」は時空を超えた親族が集まる日々 |日本人の文化と精神の研究第7回一般社団法人全国日本語学校連合会
なぜハロウィンは日本でこれほど大ブームになったのか|現代ビジネス
起源や由来、仮装の意味は?ハロウィンの疑問まとめ|Let’s ENJOY TOKYO
ハロウィンとお盆の意外な共通点とは?!「西洋のお盆」と呼ばれるのはなぜ?|ティエラボ!
日本はお盆を失って、ハロウィンを手に入れた?|HUFFPOST
ハロウィン:意味 発祥 起源 由来 流行までの歴史 ストーンヘンジから現代まで イギリス人学者の生意見も。|人生の大学