ハロウィンはケルト人のお祭り!日本に広がった背景とは? - cocoiro(ココイロ) - Page 2

日本にハロウィンが定着した背景

英語圏へ少しずつ広がっていったハロウィンですが、日本にはいつから定着していったのでしょうか? ここでは、日本のハロウィン文化の発信源、認知のきっかけ、市場が1,300億円規模に達した現在の3つに分けてご紹介します。

発信源は原宿

日本におけるハロウィンの発信源には諸説ありますが、若者の街「原宿」のキデイランドが一つの火付け役になっているようです。キデイランドは、キャラクターグッズなどを中心に販売するショップで、1970年代から10月のシーズンイベントとして、ハロウィンのグッズを販売するようになりました。

1983年には、ハロウィン・グッズ販売促進の一環として、ハロウィン・パレードを企画して、一般の参加者を募り、日曜日に原宿表参道を約100人の人が仮装した姿で練り歩きました。これが、日本における最初のハロウィン・パレードと言われています。このパレードは2018年で36回目を迎えており、毎年行われています。

参考

「キデイランド原宿店」2018年ハロウィーンのご案内|PRTIMES

テーマパークが認知のきっかけ

キデイランド原宿店がハロウィン・パレードを実施してからも、認知は広がりませんでした。1985年には、テレビ局の取材も行われますが、参加者は外国人の方が多いという状況があったようです。

その状況を大きく変えたのが、日本の二大テーマパークであるディズニーランドとユニバーサルスタジオジャパンのハロウィンイベントだと言われています。

ディズニーランドでは、1997年から「ディズニー・ハッピー・ハロウィーン」が10月31日に開催されます。2000年には、10月いっぱい「ディズニー・ハロウィーン」が開催されるようになりパレードも行われるようになりました。

SNSの普及で一気に広がる

テーマパークによるイベント以外にも、英会話教室で英語圏のイベントとしてハロウィン・パーティが行われたり、お菓子メーカーがハロウィンの商品を作ったりすることで、少しずつハロウィンの文化が広がっていきました。

そして、LINEやFacebook、Twitter、InstagramなどのSNSの普及により、ハロウィンは一気に日本に定着していきます。いつから定着したかを断定するのは困難ですが、SNSがハロウィンの定着に貢献したのは間違いないでしょう。

日本のハロウィンの特徴


2000年代以降に着実に日本にも浸透していったハロウィンですが、海外のハロウィンと比べるとどのような特徴があるのでしょうか? ここでは、一般的に言われる3つの特徴をご紹介します。

子供よりも大人がメイン

アメリカを中心とする英語圏のハロウィンでは、子供が主役です。大人は、仮装した子供にお菓子をあげるという楽しみ方で、自分自身が仮装することよりも子供の仮装がメインです。

一方、日本では、渋谷のスクランブル交差点を見ても分かるように、学生や若者を中心に、大人たちが仮装して楽しむという要素が強いです。

仮装するキャラクターが多彩

日本のハロウィンで仮装するキャラクターは本当に多彩です。海外でスタンダードな魔法使いやゾンビだけではなく、漫画やアニメのキャラクターやゆるキャラ、サンタさん、ディズニーのキャラクターなど決まりがありません。

宗教的な要素より娯楽要素が強い

アメリカでも娯楽要素が強いですが、アイルランドやスコットランド、一部のヨーロッパに比べると、日本のハロウィンに宗教的要素は皆無と言っていいほどありません。

「みんなで、仮装して楽しむ」ことが目的になっており、みんなで楽しむビックイベントとして親しまれています。