冷麺は通年・期間限定の冷やし中華とは何が違うの?
冷やし中華は夏季限定であるのに対し、盛岡などの冷麺は1年を通して提供されています。冷麺と冷やし中華、なんとなく似ているように思えますが、何が違うのでしょうか?
冷麺のルーツ
冷麺は朝鮮半島の麺料理のことで、いわゆる韓国冷麺といわれるものを指します。麺は非常に固くゴムのようで、そば粉・でんぷん・小麦粉を原料に作られています。
「ムルレンミョン(水冷麺)」と呼ばれる冷たいスープに入ったタイプと、「ビビンネンミョン(混ぜ冷麺)」と呼ばれるコチュジャンベースのタレに絡めて食べるタイプの2種類があります。似たような食べ方をしますが、冷やし中華とは別物です。
冷やし中華のルーツ
仙台が発祥といわれている日本生まれの麺料理。仙台市の「龍亭」で1937年・昭和12年に「涼拌麺(りゃんばんめん)」として提供されたのが歴史の始まりだといわれています。
きゅうり・錦糸卵・チャーシュー・紅ショウガなどが色鮮やかに具材としてトッピングされています。タレはレモン風味の効いた酢醤油ダレやごまダレなどがあり、麺はストレートから縮れまでさまざまな形状のものが使われています。
冷やし中華が冬に売られない理由とは?
冷やし中華は確かに暑い夏に食べたいメニューですが、なぜ冬には提供されることが極端に少ないのでしょうか?
食材のつぶしがきかない
冷やし中華の具材といえば、ハム・きゅうり・錦糸卵・紅ショウガなどが一般的です。中華料理屋さんにとってこれらの具材は「ほかに利用できない具材」「つぶしのきかない具材」なのだそうです。
冷やし中華の具材は細切りにされていることが多く、この具材を細切りにしてしまったら最後、冷やし中華にしか使えないので、よく注文が入る夏の期間限定としているお店が多いようです。
天候によって注文数が左右される
天候によって注文数が左右されるという理由は、なんとなく理解ができます。やはり冷やし中華は、暑いときに冷たい麺をすするというのが醍醐味です。コートやマフラーを使用する時期になって、いくら店内が暖かいといっても、そんなときは冷やし中華よりもあったかいラーメンが食べたくなるのが常といえるでしょう。
いつ注文されるか分からないメニューのために、仕込みに時間を割くのは大変だというのはお店側の本音かもしれません。
まとめ
冷やし中華は夏ばかりではなく、ちょっとした工夫をすることで年間を通して食べることができます。具材をアレンジすればオリジナルメニューが出来上がるのです。夏ばかりでなく、冬にも冷やし中華が食べたいと思ったら、ぜひレパートリーの1つとして加えてみてください。
参考
中華料理店が「冷し中華」を通年で出さないワケ|現代ビジネス 講談社
“冷やし中華”1000軒食べた!林家正蔵が選ぶ絶品の店|AERAdot.
2017年5月5日(金)は立夏。夏に食べたい冷たいグルメについて調査!|HOT PEPPERグルメ 外食総研
この時期「冷やし中華」が売れるらしい セブンとローソンでもはじまったので試してみた|livedoor NEWS