子供が勉強嫌いになる理由とは?克服のために親ができる3ステップ - cocoiro(ココイロ)

子供が勉強嫌いになる理由をご存知ですか? ベネッセ教育総合研究所が2015、2016年に行った「学習意欲(勉強の好き嫌い)に関する調査」によると、中学2年生の約6割が勉強嫌いになっていることが分かりました。

「好きこそものの上手なれ」ということわざが示すように、好きか嫌いかというのは、その分野における成長スピードを大きく左右します。勉強においても同じで、もともとの頭の良さ以上に、その分野について学ぶことが好きになれるかどうかは重要です。

当記事では、人生100年時代、何歳になっても学び続けられる人になるように、子供が勉強嫌いになる理由と克服法、親が子供に接するときのポイントについて解説します。

子供が勉強嫌いになる3つの理由


まず、子供が勉強嫌いになるきっかけとして多い3つの理由について解説します。

子供が勉強嫌いになるきっかけとしては、主に以下の3つがあります。

  • 制限
  • 否定
  • 過度な期待

「我が子のため……」と思いつつ、上記のことを子供にしてしまっていませんか? 以下では、「制限」「否定」「過度な期待」がなぜ子供を勉強嫌いにさせるのかについて解説します。

制限:子供の反発を誘発する

子供の行動を制限することは、子供の反発を誘発させます。人間にはカリギュラ効果と呼ばれる「禁止されればされるほどやりたくなる」特性があります。子供に「ゲーム禁止! アニメ禁止!」と言ってもコソコソと遊んでしまうのは、カリギュラ効果によるものもあるでしょう。

また、強制も制限と同じで、子供の反発を誘発します。理由や合意もなしに、子供に「勉強しなさい!」と言うのは強制になるので、言えば言うほど子供は勉強嫌いになるでしょう。

否定:子供から自信とやる気を奪う

否定は、子供から自信とやる気をごっそり奪います。子供にとって親の存在は大きく、本来ならば、自分の存在や考え、行動を一番肯定してほしい存在が親なのです。その親から自分を否定され続けると、子供の自己肯定感や自己効力感はいつまでも育たないままです。

自己効力感というのは、「ある課題に直面したときに、それを遂行するために必要な行動が自分にはできる!」と自分の力を信じたり感じたりできる力です。この力が弱いと、「何をしても私はダメ……」という思考に陥り、勉強においても、「勉強をしても私の頭はちっとも良くならない」と考えるようになってしまいます。このような状況で勉強をしても楽しくないので、次第に勉強をする時間が憂鬱になり、気づいたときには勉強嫌いになってしまうのです。

過度な期待:子供にとって大きな負担

親からかけられる過度な期待は、子供にとって大きな負担になる可能性があります。「成長の期待」とは現状の自分、ダメな自分に対する否定と感じてしまう子供もいます。大げさな……と思うかもしれませんが、社会のことが分からず、自分でお金を稼ぐことのできない子供の中には、そのように感じてしまう子もいます。

もちろん適度な期待は、「自分に関心を向けてくれている」という安心感や、「期待に応えよう!」というモチベーションアップにもつながります。過度と適度の調整は難しいですが、その期待が自分本意になっていないかという点に注意してみると分かりやすいかもしれません。