世界が注目するSTEM教育!日本の現状と今後の課題を徹底解説! ( 2 )

韓国

韓国では、科学技術の充実が教育課題の1つとして捉えられてきました。2011年の第二次科学技術人材育成基本計画では、STEM教育は教育政策の1つに取り入れられており、第三次科学技術基本計画では、STEM教科書、科学英才教育支援体制の強化、進路教育の教科などが発表されています。

初等中等教育では、英才教育院、英才学校、英才学級を設置して、科学、数学、芸術などの分野においてプログラミング式の教育が行われています。

参考

諸外国におけるSTEM教育の取組例|文部科学省

シンガポール

国土が小さく、人口も少ないシンガポールでは国策として教育に力を入れています。1997年には「思考する学校、学ぶ国家」によって知識中心の学習から思考力を重視する探求型、体験型学習へと舵を切りました。

シンガポールのSTEM教育の特徴は、サイエンスセンターが主導して行っており、工学やロボット工学、プログラミング、食品生産科学、環境科学、持続可能な生活など8つの領域のプログラムが組まれています。また、家庭でもSTEMに対する意識が高く、STEM分野に特化した家庭教師を雇う例もあるようです。

参考

日本の20年先を行く!シンガポールのSTEM教育とは?【前編】理数教育を重視してきたシンガポールの国家戦略!|SHINGA FARM

日本の20年先を行く!シンガポールのSTEM教育とは?【後編】シンガポールのSTEM教育の実状|SHINGA FARM

イギリス

イギリスも早い段階からSTEM教育に注目し、実践されてきました。2012年には、ICTのカリキュラムにプログラミングを導入しています。また、2015年からは11歳と12歳にBBC MicroBitという手のひらサイズのコンピューターの配布が始まりました。

国家レベルでは、学校や大学のSTEM分野の教員と学習者の質向上を目指し、大学でSTEM分野を専攻する学生数を増やすことなどを目的とした取り組みが行われています。

参考

諸外国におけるSTEM教育の取組例|文部科学省

日本のSTEM教育

海外では、STEM教育を重要視していることがよく分かりました。一方で、日本はSTEM教育をどのように取り入れているのでしょうか? ここでは、日本が国を挙げて行っているSTEM教育を2つご紹介します。

プログラミング教育の必修化

1つ目は、2020年度から小学校で必修化されるプログラミング教育が挙げられます。文部科学省の資料によると、プログラミング教育のねらいは下記の4つです。

  • プログラミング的思考
  • 身近な生活でコンピュータが活用されていることや問題の解決には必要な手順があることに気付くこと
  • コンピュータの働きを、よりよい人生や社会づくりに生かそうとする態度
  • 各教科などでの学びをより確実なものとすること

参考

「小学校プログラミング教育の手引き」の改訂(第二版)について|文部科学省

また、プログラミング的思考とはどんなものなのか、下記のように補足がされています。

自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力。

(引用元:「小学校プログラミング教育の手引き」の改訂(第二版)について|文部科学省

この記述からも分かるように、プログラミングをするために必要なコードを書いたり、コマンドを覚えることを重視しているのではなく、プログラミングをするときの論理的な思考力を伸ばすことを目指しています。

具体的な実践内容は、細かく決められておらず、文部科学省、総務省、経済産業省が共同で運営している未来の学びコンソーシアムというサイトにさまざまな実践例が挙げられています。

参考

小学校を中心としたプログラミング教育ポータル|未来の学びコンソーシアム

スーパーサイエンスハイスクール

国際的な科学技術人材の育成を目指して、2002年から始まったのがスーパーサイエンスハイスクールです。名前の通り、先進的な理数教育を行う高校を指定し、研修や講師、教材の費用のための予算が割り当てられる仕組みです。

2002年の段階では、指定校は26校のみで、予算は約7億円でした。しかし、2018年には、指定校数は200校を超え、予算は約22億円にまで拡大しています。高校を選ぶ際には、スーパーサイエンスハイスクールに指定されているかどうかを1つの指標にしてみてもいいかもしれません。

スーパーサイエンスハイスクールについてはこちらで詳しく説明しています。

文部科学省指定スーパーサイエンスハイスクールは子供の力になるのか?