スウェーデン教育の悪い点
国際比較での学力低下
2000年代に入って、スウェーデンの子供たちの「総合読解力」「数学的リテラシー」「科学的リテラシー」は大きく低下するようになりました。
競争原理を導入したため
地方分権化により、地方自治体や学校が協議して実施する教育内容を決められるようになりました。しかし、地方ごとに予算の格差が広がり、結果的に教育サービスの質にも地域格差が生じるようになりました。
当然、学校の人気にも格差が生じ、評判の良い学校には生徒が集まり、評判が良くない学校には生徒が集まらないといった状況が生まれてしまったのです。また、教員間でも競争原理が働き、学校長の評価によってその成果が決められるため、結果的には教育の自由度がなくなってしまったといいます。その結果、優秀な教員は都市部に集まり、教育における地域格差を加速させる事態になったのです。
参考
教育現場に「競争原理」を導入して失敗したスウェーデン|幻冬舎 GOLD ONLINE
学問推進国のスウェーデンが、学力急落の危機?ピンチからビジネスのチャンスに!|Vacks
移民を受け入れたため
スウェーデンでは、移民に寛容なお国柄。移民の子供たちは、スウェーデン語を理解できないため、語学面で配慮のある学校を選ぶようになります。すると、特定の学校に移民の子供たちが集中して通うようになり、一般のスウェーデン国民から敬遠されるようになってしまったといいます。また、一般国民に比べて、移民はスウェーデン語の理解が浅く、学力も低くなってしまったようです。
教育格差が生まれ、スウェーデンの学力レベルは全体に低下してしまったと考えられています。特に語学は学習のベースとなるため、移民を多く受け入れたことで、学力の低下にもつながってしまったようです。一方で、スウェーデンの教育の特徴でもある「性教育の充実」「創造性を育む」といった部分の成果は、国際的な学力調査では数値として表れにくいものかもしれません。
参考
教育現場に「競争原理」を導入して失敗したスウェーデン|幻冬舎 GOLD ONLINE
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終わりに
スウェーデンの良い点、悪い点を踏まえ、スウェーデンの教育は子供を育てるのに適しているものなのか考えるのは有意義なものです。もしスウェーデンに行くことになったとしたら、この記事を参考に備えてください。
スウェーデンの教育から見る日本の教育の行く末と対策|子連れライター生活