義務教育は何歳から?中国の教育制度を徹底解説!日本との違いも紹介 - cocoiro(ココイロ) - Page 2

中国の教育制度を段階別に解説!

それでは、中国の教育制度を段階別に詳しく解説していきます。

【就学前教育】就学前(しゅうがくぜん)教育は義務ではない!

中国も日本同様、3~5歳を対象とする「就学前教育」は義務ではありません。中国の対象児童の総入園率は75%(2015年)。これは、日本が2006年に発表した「日本の3歳児の入園率」とほぼ同じです。

共働きが一般的である中国では、保育時間が長い傾向にあり、また土・日曜日のみ帰宅する寄宿舎制を導入するところもあるようです。

参考

中華人民共和国 諸外国・地域の学校情報(国・地域の詳細情報)|外務省

附1:中国の学校教育制度等|文部科学省

就学前教育・保育制度の国際比較(未定稿)|文部科学省

【初等教育】農村部を中心に5年制の小学校もある

中国の小学校は基本的に6年制ですが、農村部を中心に5年制を採用している学校もあります。ほとんどの子供が小学校に入学しますが、経済的やその他の理由により中途退学する子供がいるため、卒業児童は9割とされています。1995年より学校は週5日制となり、土・日曜が休日になりました。しかし、都心部では受験競争が激しく、宿題や補習の多さが子供の負担になるとして問題視されています。

日本でも実施中の「小学校での英語教育」ですが、中国では小学校3年生からスタートします。ただし、都心部ではそれよりも早く始まっているのが実情のようです。

参考

中華人民共和国 諸外国・地域の学校情報(国・地域の詳細情報)|外務省

附1:中国の学校教育制度等|文部科学省

【中等教育】前期と後期の違いは?

中等教育は前期と後期の2つに分類されます。小学校を卒業後に進学するのが、前期中等教育といわれる「初級中学」です。日本の中学校に該当し、3年制または4年制です。4年制をとるのは5年制小学校から進学する場合のみで、主に農村部で見られます。中国での初級中学進学率はおよそ9割です。

後期中等教育は、初級中学卒業後に進学する学校の総称です。普通教育を行う「高級中学」や職業訓練を行う「中等専門学校」などがあります。後期中等教育機関への入学は、各省・自治区・管轄市で実施される「統一入試」によります。

参考

附1:中国の学校教育制度等|文部科学省

世界の中等教育/中国|スタディピア

【高等教育】増える進学率!国家目標数値を前倒しで達成

主な高等教育には、大学が挙げられます。大学には学部(4~5年)の本科と、短期(2~3年)の専科があり、専科のみの学校を「専科学校」と呼びます。そのほか、専科レベルの職業教育を行う「職業技術学院」や、大学院レベルの学生を養成する機関などが設けられています。高等機関への進学率は、2016年で42.7%。「2020年までに進学率を40%に」という国家目標を前倒しで達成しました。

中国の大学に進学するには、大学入学統一試験を受けなければなりません。現在、26省市が全国統一問題を使用していますが、5都市(北京、上海、天津、江蘇、浙江)では独自問題を作成しています。

参考

5.中国の学校系統図|文部科学省

【ニュース・中国】データから見る中国高等教育改革40年|日本学術振興会

教育部:中国の大学進学率、4年間で12.7ポイント増|人民網日本語版