経済成長が著しい中国には、製造業を中心に、さまざまな業種の日本企業が進出しています。現在では、中国出張や中国への赴任が珍しくない時代となりました。同じアジアで隣国とはいえ、知らないことは多いものです。今回は親世代が気になる中国の教育制度について徹底解説します。出張で現地人と会話をするときや、中国赴任で家族帯同の可能性がある人は、ぜひ参考にしてください。
中国の教育制度の特徴
日本と中国の教育制度はどのような違いがあるのでしょうか。ここでは中国の教育制度の特徴を詳しく解説していきます。
義務教育は6歳から
中国の義務教育は、日本と同じ6歳から始まります。期間は9年間です。1986年に制定・施行された「義務教育制度」により、全国的に広がりました。入学年齢は基本的に6歳ですが、7歳での入学も認められています。ただし、現在は7歳入学ではなく、6歳入学を推進・移行中です。就学状況は以下の通りです。
義務教育の種類 | 就学状況 |
小学校(6~12歳) | 純就学率99.92% |
初級中学(13~15歳) | 総就学率104.0% |
(中華人民共和国 諸外国・地域の学校情報(国・地域の詳細情報)|外務省より筆者作成)
日本との違いとして、中国では欧米と同じ2学期制を採用していることが挙げられます。入学や新学期が9月1日になることから、就学年齢の区切りも日本とは異なります。義務教育の第1学年入学対象は、入学する年の8月31日までに満6歳になる子供です。
参考
中華人民共和国 諸外国・地域の学校情報(国・地域の詳細情報)|外務省
学校制度は日本と同じ6・3・3・4制
学校制度は日本と同じ「6・3・3・4制」を採用しています。一部の地域では「5・4・3・4制」です。中国の学校体制は以下の図の通りです。
(参照元:附1:中国の学校教育制度等|文部科学省)
義務教育段階の学費が無料
2008年9月から都市部を含め、義務教育が全面的に無償化となりました。教科書は基本的に自己負担ですが、無償とする地域が増えているようです。学ぶ教科は日本とほぼ同様で、クラブ活動をはじめとする各種活動もあります。使用言語は中国語です。
参考
中華人民共和国 諸外国・地域の学校情報(国・地域の詳細情報)|外務省