内申書で気をつけるべき2つのポイント
文部科学省は不登校の児童生徒を次のように定義しています。
何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの
(引用元:不登校の現状に関する認識|文部科学省)
「不登校になると中学校の内申書に響く」とよく言われますが、影響するのは内申点と欠席日数の2つです。
ポイント①内申書の内申点
学習塾「スクール21」では、2016年埼玉県内私立高校の推薦入試制度での出願資格を次のように説明しています。
成績は、「中学校の学習点」であることが最も多く、『評定の合計が〇〇以上であること。』のように表記されることが多いようです。また、内申基準に満たない場合は、各種検定の取得状況によって基準を緩和するなどの配慮をする高校も少なくありません。
(引用元:2016埼玉県公立高校受験必勝マニュアル Chapter.03【制度】県内私立高校の入試制度P.4|スクール21)
つまり、学校の成績以外でも出願資格を得られる可能性があります。
また、公立高校によって審議の対象となる評定数値は異なります。学習塾「和塾」の2014年千葉県公立高校入試資料をもとに具体例を見てみましょう。
【千葉県の公立高校において審議の対象となる評定数値】
- 1がある
- 2がある
- 1がある、または2が複数ある
- 規定以下の教科がある
(引用元:【3】公立高校 入試の仕組みP.7|和塾より一部抜粋)
つまり、内申点で2以下の成績がある場合、審議の対象とされる可能性があると解釈できます。
内申点を上げる方法は次の3つです。
- 定期テストで良い成績をとる。
- 宿題やレポート、作品などの課題は必ず提出期限内にきちんとしたものを出す。
- 授業をしっかり聞いて学習に取り組む。
不登校生徒の場合でも、自宅でしっかりと学習していれば定期テストで良い点数をとることは可能でしょう。ほかの生徒が下校した後や、日中でも保健室や別室でテストを受けさせてもらえるように学校に相談してみましょう。
ポイント②出席・欠席日数
学習塾「スクール21」では、2016年埼玉県内私立高校の推薦入試制度での出願資格を次のように説明しています。
大部分は欠席日数を基準にしています。『各学年の欠席日数が〇〇日以内』とか、『3年次の欠席日数が〇〇日以内』というように基準を定めています。
(引用元:2016埼玉県公立高校受験必勝マニュアル Chapter.03【制度】県内私立高校の入試制度|スクール21)
また、公立高校によって審議や入学条件の対象となる欠席日数は異なります。学習塾「和塾」の2014年千葉県公立高校入試資料をもとに具体例を見てみましょう。
【千葉県の公立高校において審議の対象となる欠席日数】
期間 | 欠席日数 |
---|---|
3年間 | 10日 |
30日 | |
40日 | |
60日 | |
各学年 | 15日 |
20日 | |
30日 | |
3年次 | 10日 |
20日 |
(引用元:【3】公立高校 入試の仕組みP.8|和塾より一部抜粋)
そのため、不登校生徒は志望校の選択をするときに欠席したタイミングと欠席日数をしっかり把握しておく必要があります。