学校の宿題やテストが近づいているのにまったく勉強しない高校生のお子さんは多いのではないでしょうか? 子供が勉強しないからといって親が口を出しすぎると、さらに子供のやる気を損ねてしまうかもしれません。当記事では、高校生が勉強をしない理由や勉強嫌いを克服するコツについて解説します。
高校生が勉強しない理由
勉強嫌いの子供には勉強が嫌いな理由があり、その理由をしっかり理解することが大切です。なぜ勉強したくないのかわからないのに「勉強しなさい」と言っても効果はないでしょう。子供の勉強嫌いを改善するためにはまず、なぜ勉強したくないのかをわかってあげましょう。
勉強を後回しにしてしまう
友達と遊ぶ、ゲームをする、マンガや雑誌を読む、スマートフォンをいじる……日常生活にはやりたいことがたくさんあるでしょう。勉強よりも趣味や娯楽を楽しむ方が良いと思うことは当然です。大人でも、隙間時間や家族と一緒にいる時間にスマートフォンをいじっている人は多いのではないでしょうか。楽しいことを優先してしまい、勉強が後回しになっているパターンです。
嫌いな教科がある
勉強していろいろな知識を吸収したいけれど、授業についていけず、勉強したくてもさっぱりわからないというパターンです。
2014年10月、ベネッセ教育総合研究所は小学生3450組、中学生1959組を対象にアンケート調査を行いました。
Q:あなたは勉強について、次のように思うことがありますか。あてはまる番号すべてに〇をつけてください。
学習上の悩み | 小学生 | 中学生 |
---|---|---|
どうしても好きになれない教科がある | 60.2% | 66.3% |
上手な勉強のやり方がわからない | 39.9% | 54.7% |
やる気が起きない | 39.8% | 55.5% |
(小中学生の学びに関する実態調査|ベネッセ教育総合研究所,P18より筆者作成)
上記アンケート結果を見ると、好きになれない教科がある、勉強のやり方がわからないと答えたお子さんが多いことがわかります。苦手な教科があると、集中して勉強するのはなかなか難しいでしょう。
計画性がなく、集中できない
明日提出の宿題など、期限が間近に迫っていれば宿題を終わらせることができるでしょう。しかし夏休みなどの長期休みの場合、期限がまだ先でゆとりがあるため、残された時間と宿題の量を逆算して「今日はここまでやろう!」という計画を立てることが難しいのかもしれません。
また試験勉強は宿題と違って終わりがなく、試験範囲をどれくらいの時間をかけて学習していくか見通しが立てられないのかもしれません。
部活や委員会活動で忙しい
高校生活で大事なのは勉強だけではありません。部活や委員会に力を入れている学校も多くあることでしょう。練習や活動で家に帰ってくるのが遅くなり勉強時間が確保できないという子供もたくさんいます。この場合、勉強と部活のバランスのとり方が分からなくなっているのです。
大学受験へのプレッシャーを感じている
中学までとは違い、高校は義務教育ではありません。勉強についていけずにひどい成績をとってしまうと留年をする可能性も出てきます。また高校3年間を終えると大学受験が待ち受け、これが高校生の子供たちの大きなプレッシャー要因となっています。志望校選びのための模試が増え、周りの子たちと成績を比較し自分の将来を悲観してしまうこともあるのです。