本番に弱い原因は?実力を発揮して成功に導くためのトレーニング - cocoiro(ココイロ)

本番になると普段の力が出せない子供は少なからずいますが、本番に弱い子が本番に強くなるためのトレーニングがあるのをご存じでしょうか。この記事では、さまざまなスポーツ界で活躍されているトレーナーの方々のお話から、本番に強くなる方法を探ります。そして、球界を代表するイチロー元プロ野球選手の成功の哲学を知り、自分に勝つ方法を見出しましょう。自分の力を心の底から信じる子に育てるために、保護者が実践すべきことも解説します。

本番に弱い子供の特徴

「本番に弱い」とは、本番で本領を発揮できずに失敗してしまうことをいいます。では、本番に弱い子供にはどんな特徴があるのか見ていきましょう。

特徴1:目的を明確にできず成功体験が少ない

本番に弱い子供は、目的を正しく立てられないことが多くあります。

目的が立てられないと、具体的に何を実行すれば良いのかという行動の道筋を決めることができません。そのため、目的を達成するための「道しるべ」となる一定の目標を決めることもできず、現状を改善することができないまま本番を迎えてしまうことになります。

また、目的や目標は実行可能な範囲内で設定しなければならないのですが、本番に弱い子供は努力だけでは達成できない目的や目標を持っている場合があります。そのため、実力以上の目的や目標の場合は達成することができず、常に自信がない状態が続くことになります。かといって失敗を恐れて現状の実力に見合った目的や目標を設定すると、子供の能力は伸びず、努力する仲間から取り残されてしまうことになります。

参考

変化を恐れた現状維持ほど怖いものはない|本日はおかてんなり

営業ラボ 「目的」と「目標」の違い、きちんと理解していますか?意外と知らない使い分け|Surpass

特徴2:負の感情に支配されやすい

負の感情に支配されやすい子供は、本番で本領を発揮することができない場合があります。

重要な本番では誰しも、緊張したり心が乱れたりするものです。しかし本番に弱い子供は、「本番で絶対に緊張してはいけない」という強い意気込みがあるほど、同様に「本番で緊張したらどうしよう」という不安も抱えてしまうのです。

これを「精神の拮抗作用」といい、1つのことを考えると反対の考えが浮かぶという心理を指します。心の揺れ動きは天秤のようなもので、どちらかを抑え込もうとすれば、バランスをとろうとして緊張や不安がより一層強くなってしまいます。

参考

緊張しない方法‐受け入れ法で本番に強くなる②|Direct Communication

特徴3:本番中にパニックに陥る

本番中、焦りよりも強力なパニックの状態に陥る場合があります。これがよく聞く「緊張して頭が真っ白になる」という状態です。こうなってしまうと、普段できていることもできなくなり、何から手をつけたら良いのか分からなくなってしまいます。

特徴4:練習不足で心配になる

格闘技界のチャンピオンメーカーとして知られるパーソナルトレーナーの古家政吉さんは、緊張して本番で力が発揮できないタイプの人の特徴を以下のように説明しています。

「緊張して本番で力が発揮できないタイプ」は、だいたいこの本番前のシミュレーションが足りません。事前の段取りがしっかりとできていないから、直前まで「どうしようか?」とあれこれ考えて、頭が混乱したまま本番に臨むんですね。本番のシミュレーション、練習量が足りていないとそうなりがちです。

(引用元:「本番に弱い人」を強くする 万年2位からの脱し方 格闘技界のチャンピオンメーカー・古家政吉さんに聞く【前編】(2/3)|NIKKEI STYLE

つまり、事前の準備が足りないまま「だいたいこんな感じで大丈夫だろう」という気持ちで本番当日を迎えると、時間が近づくにつれて不安が増してしまうのです。