ハロウィンの合言葉「トリックオアトリート」とは?由来や注意点解説 ( 2 )

どうしてトリックオアトリートをするの?

仮装をしたり、お菓子をもらうために家々を練り歩いたりと、ちょっと不思議な習慣に思えるハロウィン。どうしてトリックオアトリートという言葉は広まっていったのでしょうか。歴史的な経緯を説明します。

「ソウルケーキ」を作る行事が発祥

ハロウィンは、古くはヨーロッパのケルト文化にさかのぼる行事です。もともと日本で言うところのお盆のような日で、死者が死後の世界と現世を行き来できると信じられていました。その後ハロウィンはキリスト教の文脈で再解釈され、死者について思いをはせる日となっていきます。

この日、人々は死者のため、ことに煉獄(purgatory)にとどまっている魂(soul)のために祈りを捧げた。こうした魂のためにソウル・ケーキ(soul cake)を求めながら各戸を訪問するのがソウリング(souling)の行事である。

(引用元:エンターテイメントとしての祝祭空間 : ハロウィン分析を通して見るアメリカ社会 | 同志社女子大學學術研究年報 125ページ)

 

 

(参照元:thevicaragetable | Instagram)

クリスマスにはキャロリングという行事がありますが、同様に、賛美歌を歌いながらソウルケーキをもらって回った人々がいました。もともとは貧しい人や子供たちが行っていたそうですが、現代のアメリカでは仮装した子供たちの特権と変化していきました。

ちなみに、イギリスなどヨーロッパの一部では、現在でもソウルケーキを作る習慣が残っているそうです。日本語のレシピもあるので、ハロウィンのお菓子として作ってみてもいいかもしれません。

参考
<イギリス菓子・レシピ> シュロプシャー・ソウル・ケーキ【Shropshire Soul Cakes】 | イギリスの食、イギリスの料理&菓子
第58話 Soul cake/ Harcake ~ソウルケーキ~ | Absolute London  あぶそる〜とロンドン

いたずらはもともとハロウィンの定番だった

ソウルケーキが現代の「トリート」だとすると、「トリック」に当たるいたずらもハロウィンの定番だったそうです。日本でもお祭りの日は「無礼講」などと言い、少し羽目を外した振る舞いが許容される傾向にあります。

それは昔のアメリカも同様で、ハロウィンの日は若者たちがちょっとしたいたずらをして騒ぐのが「ガス抜き」として機能していたそうです。

ハロウィンには,伝統的に,さまざまな悪ふざけが都市でも田舎でも行なわれてきた。 年長の少年たちや青年たちがその主体である 3。田舎では,煙突を塞いで住んでいる人を煙攻めにして家から追い出したり,農機具その他を動かして,通常の農作業を妨害する。 都会では,どこの誰とも分からないのをよいことにして,近所の家の呼び鈴を鳴らしたり, 窓を叩いておいて,一目散に逃げたりする。また家のドアの 2 つのハンドルを縛って,玄関から出られなくする。

(引用元:翻訳 ヨーロッパ諸国のハロウィン | 愛知大学リポジトリ 185ページ)

ハロウィンはいたずらをされるもの。でもお菓子をあげたらいたずらを回避できる。そのようにして現代の「トリックオアトリート」の土壌が出来上がっていったのでしょう。

参考
エンターテイメントとしての祝祭空間 : ハロウィン分析を通して見るアメリカ社会 | 同志社女子大學學術研究年報