養育費の相場は?いつまでもらえるの?養育費決定のプロセスと対処法

もし、離婚を考えるときが来たら、一番先に考えることは子供の親権がどちらの手に渡るかということでしょう。もし親権が得られた場合は、次に養育費がいつまでどれくらいもらえるのか、ということも気になることでしょう。養育費が決定した後も、養育費が増減することもあり得ます。さまざまな事態に対応できるように、早めにプランを練っておきたいものです。この記事では、養育費の相場や、養育費が決まるまでのプロセスをご紹介します。

養育費とは

子供の養育費はどれくらいかかるのか

養育費とは、子供の食費・教育費・住居関係費などの子供が通常の生活を営むためにかかる費用の合計をさします。

ベネッセによれば、出産から22年間、子育てにかかる費用は平均1,640万円と試算されています。この金額には、出産育児費用、食費、医療費、保健医療費、理美容費・お小遣いなどが含まれています。また、同サイトによると、0~6歳にかかる年間の子育て費用は、約100万円に上るとされています。未就学児の保育費は高く、実際は調査結果以上に費用がかかることも予想されます。

これに、教育費が加算されます。同サイトでは、幼稚園から高校まで全て公立に通った場合は504万円、全て私立に通った場合は1,677万円かかるとしています。さらに大学まで通った場合、国立の4年制大学であれば511.2万円、私立の4年制大学(理系)であれば787.5万円が必要です。

以上を合計すると、全て国公立に通った場合でも2,651万円、全て私立に通った場合は、4,105万円も必要になります。

参考

【保存版】子育てにかかる費用のすべてを解説します|ベネッセ 教育情報サイト

養育費算定表に基づく養育費の相場

2016年の厚生労働省のデータによると、養育費の平均受給額は、母子世帯で平均月額4万3,707円、父子世帯で平均3万2,550円と報告されています。

参考

平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果|厚生労働省  p61

養育費の月額は、協議離婚であれば夫婦の話し合いで自由に決めることができます。基本的には夫婦双方の収入を見てバランスを取りますが、実際には婚姻中の生活水準が養育費の決定の判断基準と成り得ます。しかし、協議によって養育費の条件の合意ができない場合は、家庭裁判所による調停で養育費を決定することになります。その場合、参考資料として「養育費の算定方式と算定表」が使用されます。この表は、東京と大阪の裁判官が結成した東京・大阪養育費等研究会により提案されたもので、一般的に幅広く使われているようです。

参考

養育費・婚姻費用算定表|裁判所

父母それぞれの収入、子の人数と年齢により、養育費の月額が一目で分かるよう示されています。

養育費の決定

養育費の条件を夫婦間で決める際に、算定表の月額が完全な指標になるわけではありません。算定表だけで養育費を決めてしまった場合、それまでの生活水準を維持できなくなることが考えられます。子供が私立の幼稚園・小学校・中学・高校へ進学していれば、算定表の養育費額だけでは不足するでしょう。離婚後に生活水準を下げることも選択肢の一つかもしれませんが、養育費は慎重に決定する必要があります。

家計簿をつけている場合、生活費の実態を説明しやすいので、必要となる養育費を協議する際の資料として信頼性が高く、効果的である場合があります。また、養育費を受領する側が公的扶助を受けた場合は、その金額は養育費の算定に影響を及ぼすことはありません。公的扶助を受けたからといって、養育費の支払い義務が減免されることはありませんので気を付けてください。

養育費の支払いの基本は20歳まで

親には、経済的に自立した生活をすることを期待できない状態にある子供に対する扶養義務が法律上定められています。従って、大学に通っている子供もこれに該当すると考えられます。その一方で、未成年であっても就職して十分な収入が得られている場合は、これに該当しないと考えられます。子供が幼い時に離婚した場合は、子供が何歳までに自立した生活ができるのかという予想を立てることができないので、多くの場合は子供が20歳になるまでの養育費の支払い終期が定められています。

また、子供が大学等に進学した際に、養育費の支払いを卒業するまで延長すると定めることも多く見られます。その際に、できれば進学費用についても取り決めができていれば、さらに良いでしょう。