学校の夏休みの宿題の自由研究のテーマを何にするか、悩んでいるお子さんや親御さんは多いのではないでしょうか? 夏休みが終わりに近づくと時間が限られてしまい、できる自由研究も限られてくるでしょう。この記事では、植物がテーマの自由研究をご紹介していきます。
- 植物がテーマの自由研究の例
- 自由研究におすすめの植物
- 簡単にできる植物栽培キット
植物がテーマの自由研究は観察が主なので、早めに取り組みましょう。
もくじ
植物に関する自由研究の例
全国の小・中学生を対象とした理科の自由研究コンクール「自然科学観察コンクール」で入賞した、植物に関する自由研究を2つご紹介します。
どの作品も日常の「なぜ?」を見つけ、自分で研究し考察している素晴らしい自由研究です。ぜひ、お子さんの自由研究の参考にしてください。
光の偏食による雑草変化論
第59回入賞作品 小学校の部 3等賞 大石悠叶さんの研究です。
雑草は何度ぬいてもしぶとく生えてくるため、庭の草むしりは大変でしょう。頑固な雑草を自然の力で枯らすことはできないかと研究を続けていたそうです。そこで、植物の光合成には「赤」「青」「緑」の光が必要であることを突き止め、雑草に「赤」「青」「緑」の光を当てると雑草はどのような変化をするのか観察しました。
大石さんは最も枯れやすい色は「緑」だという仮説を立てて実験をスタート。観察した雑草は「スギナ」「ノミノツヅリ」「オオニシキソウ」「シロツメクサ」などの8種類。
結論と感想
8種類の雑草に赤、青、緑の光を1色だけ当てた結果、雑草によってはさまざまな成長の変化が起こり、なかには自然に育ったものと全く違う形に育つものもあることを確認した。意外だったのは、光の強さが光合成を行うのに十分であるにもかかわらず、偏った色の光を与えることで枯れてしまう組み合わせがあったこと。特に赤、青の光と植物の成長には複雑な関係がありそうなので、引き続きその関係を調べていきたい。
(引用元:光の偏食による雑草変化論~雑草もメタボになるのかな~|自然科学観察コンクール)
植物の葉はどうして水をはじくのか?
第49回入賞作品 中学校の部 3等賞 鍋澤 歩さんの研究です。
植物は自ら葉っぱを動かすことはできないが、表面で水をはじき、風が吹くと水を簡単に落とすことができます。なぜ葉っぱの表面は水をはじくことができるのか興味をもったそうです。身近なものを使って、さまざまな実験方法から葉っぱの表面が水をはじく理由を突き止めています。主な実験方法は
- 身近な動植物の表面を観察
- 水と油の濡れ方や、垂れ流される角度を観察
- 表面の粗さで水が滑り出す角度を観察
- 表面が粗いものに撥水スプレーをかけて水の滑り出す角度を観察
- 葉っぱを顕微鏡で観察
- 葉っぱのワックス状のものを除去し、水のはじき方を観察
- 水をはじかなくなった葉っぱに撥水スプレーを吹き付ける
など、かなり細かいところまで実験を行っています。
まとめ
ハスの葉は、表面の凹凸とそのサイズ、凹凸にコートされているワックス状のもの、これら全てが揃ってはじめて水をはじくのだ。
(引用元:植物の葉はどうして水をはじくのか?|自然科学観察コンクール)