読書感想文が苦手という子供は少なくありません。小学生から始まる課題ですが、中学生・高校生になっても苦手意識を持ってしまって、夏休みの課題では最後まで残ってしまう……。そんなことはないでしょうか?
読書感想文は自由図書で書くことが多く、本選びからつまずいてしまうこともあります。「どんな本を選べば良いのかわからない」「読書感想文を書きたいと思えるような本がない」と感じることもあるはず。そこでこの記事では中学生・高校生におすすめの『レインツリーの国』をご紹介します。
どのように書けば読書感想文を上手に書けるのか、また失敗しないポイントはあるのかについてまとめましたので、ぜひ課題の参考にしてください。
もくじ
『レインツリーの国』の内容をおさらいしよう
『レインツリーの国』はライトノベル作家の有川浩(現在は有川ひろ)さんの作品で、2006年に発表された後は2007年にラジオドラマ化、2015年には映画化された人気の高い小説です。
あらすじ
主人公は関西出身で東京の会社員3年目の向坂伸行。中学生のころに読んだライトノベルについて検索していると、「レインツリーの国」というブログ出会います。「レインツリーの国」を管理する「ひとみ」に連絡を取ると返信があり、そこから毎日のようにメール交換するようになります。
メールのやりとりを始めてから2ヶ月が過ぎたころ、伸行は「実際に会おう」とひとみに持ちかけます。ひとみは散々ためらった後承諾しますが、実際に会ってみるとなぜかトラブル続き。
ひとみの話し方の癖や映画の選択、エレベーターの重量オーバーを知らせるブザーに反応しないことなどから伸行のイライラは募り、大きな声を出してしまいます。そのことがあり伸行はひとみが聴覚障害者だと初めて知ることになります。
健常者と障害者という立場から、2人はたくさんけんかをしますが、徐々にお互いのことを知り、愛情が芽生えるようになります。再び会うようになってからは、伸行の提案でひとみは髪を短くします。障害の象徴である補聴器を隠さない新しい生き方に踏み出していくのです。
登場人物
『レインツリーの国』の登場人物は2人です。主人公の向坂伸行(さきさかのぶゆき)と「ひとみ」こと人見利香(ひとみりか)。丁寧なタッチで生き生きと2人の生い立ちや人生観、人物像が描かれています。
向坂伸行 |
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人見利香 |
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この2人のやりとりが中心となって物語は展開されていきます。