読書感想文は子供にとって苦手意識の強い課題の1つです。夏休みなどの課題ではどうしても最後まで残ってしまうという子供も少なくありません。
この記事では、山田詠美さんの『ぼくは勉強ができない』を題材に取り上げ、どのような進め方をすれば簡単かつ上手な読書感想文が書けるのかをまとめました。
もくじ
『ぼくは勉強ができない』について理解しよう
『ぼくは勉強ができない』は直木賞作家で芥川賞の選考委員も務める山田詠美さんの小説です。大学センター試験の入試問題にも取り上げられるほどの話題作です。まずはこの『ぼくは勉強ができない』というお話がどのようなものなのかをまとめておきましょう。
あらすじ
主人公は「ぼく」こと時田秀美。秀美はあまり勉強しないので成績は良くないですが、クラスの人気者です。おじいちゃんとお母さんの3人暮らしで、お父さんのことは知りません。そんな家庭環境に育った秀美は少し変わった高校生です。
他人とは違った価値観を持ち、秀美独自の考え方を展開します。決して親のことを恨んだり、自分の生い立ちを嘆いたりはしません。日常の小さなことにも幸せを見いだせる性格をしています。ただし周囲の偏見には憎しみを持っていて、大人だからといって甘えることはしません。
そんな秀美の身近に起きた出来事や、周囲の人間との関係などをつづった短編集が、『ぼくは勉強ができない』です。
登場人物
『ぼくは勉強ができない』には秀美を取り巻く人間関係を象徴するような人物が登場します。
- おじいちゃん:散歩途中におばあさんをナンパしまくっているファンキーな高齢者
- お母さん:女手一つで秀美を育てたキャリアウーマン・男性関係には奔放
- 桃子さん:秀美の年上の恋人・バーで働いている
- 山野舞子:秀美の同級生
- 片山:秀美の同級生・自殺してしまう
- 真理:秀美の幼なじみ・秀美に恋をしている
主に押さえておきたい登場人物は秀美とこの6人でしょう。『ぼくは勉強ができない』を読んでいると、自分や自分の周囲の人間に「あ、こんな人いる」と思えるような登場人物が出てきます。それを考えながら読むのもおもしろいかもしれません。