お笑い芸人「麒麟」の田村裕による『ホームレス中学生』は、本人の少年時代を描いた作品であり、家族の絆や貧困について考えさせられるものです。『ホームレス中学生』のあらすじや登場人物、読書感想文での着眼点、上手に読書感想文を書く方法などについて解説します。
もくじ
『ホームレス中学生』の内容を整理しよう
登場人物
田村裕
本作品の主人公。田村家の末っ子。
田村幸子
裕の姉。裕が壊してしまった原付に乗り続け、時速10キロで移動します。
田村研一
裕の兄。父がいなくなった際、一家の大黒柱に。弟が補導されたときには、迎えに来て牛丼を食べさせてくれました。
田村京子
裕が幼いころに大腸がんで亡くなってしまった母親。
田村一郎
裕の父親。夏休み前のある日、家族の解散宣言を行います。
あらすじ
中学2年生の田村裕は、1学期の終業式を終え自宅に戻ります。しかし、自宅には「KEEP OUT 差し押さえ」と書かれたテープが貼ってあり、家財は家から運び出されていました。突然の出来事に茫然としていると、姉や兄、父親が帰宅します。父親は、「解散!!」と言い放ち、家族ばらばらに生きていくことに。
田村裕は、「まきふん公園」でホームレス生活を始めます。草やダンボールを食べ、ハトの餌のパンの耳を分けてもらい、水をがぶ飲みして空腹をしのぎました。なんとか地域の空き家を借り、生活保護を受けながら姉弟で暮らすことに。親のように接してくれていた民生委員会のおばあちゃんの死をきっかけに、過去の母の死を思い出して苦悩します。
その後、なんとか高校入学試験を突破。しかし、高校生活を送るなかでも辛さのあまり人生をあきらめそうになることも。周りの支えがあって無事に卒業し、吉本興業のお笑いタレント養成所・NSCに通い、相方と出会います。