『坊っちゃん』の読書感想文を書く!上手に書くポイントとは? - cocoiro(ココイロ) - Page 2

『坊っちゃん』の読書感想文・どう書く?

坊っちゃんの読書感想文を書くには、いくつかの方法があります。ここでは5つの書き方についてご紹介します。最も書きやすいテーマを見つけて書いてみましょう。

坊っちゃんの人物像を描く

坊っちゃんを読んで、この主人公の人物像について詳しく言及していくのも1つの方法です。「この主人公に対してどう感じたか」ということをテーマに書いていきます。

読書感想文だからといって、良いことばかりを書く必要はありません。もし「こんな人がいたら自分は迷惑だと感じる」とか「あまりにも癇癪持ちで一本気すぎて危うさを感じる」など、マイナスな感情を抱いたのであればそのままを書いて良いのです。

登場人物にスポットを当てる

坊っちゃんを取り巻く登場人物にスポットを当ててみる方法です。例えば「赤シャツ」と「野だいこ」。この2人はある意味人生の縮図で、「こんな人いる!」と思えるような設定になっています。人を陥れうまく立ち回ろうとする「赤シャツ」、長いものに巻かれて媚びへつらう「野だいこ」は読書感想文の格好のテイストです。

主人公だけではなく、個性的なほかの登場人物について、自分の考察を述べてみるのも良いでしょう。

「俺」と清の関係の変化に注目する

兄ばかりをかわいがり、親に疎まれて育った「坊っちゃん」を優しく温かく支える清。現代の社会では女中という存在は稀有ですが、この2人の関係の変化に注目するのもおもしろい視点の1つです。

女中だった清と坊っちゃんの関係が、四国から帰京するころから微妙に変化します。その変化は坊っちゃんの心の成長にもつながっており、物語の最後では清の存在は坊っちゃんにとってとても重要なものになっていきます。四国への赴任前から帰京した後の関係性の変化は大きなテーマとなっています。

ほかの夏目漱石の作品と比較する

坊っちゃんの内容を踏まえた上で、ほかの夏目漱石の作品と比較をしてみることもおもしろい方法といえるでしょう。ただし、この方法はほかの作品も読み込んでいることが条件になるので、少しハードルは高くなります。

  • 『それから』の代助
  • 『三四郎』の三四郎
  • 『門』の野中宗助
  • 『こころ』の「私」

などの主人公を比べたり、夏目漱石がどのような文学を発表してきたかを調べたりなど、坊っちゃんを通して作者の成長や心境の変化を書いてみるのも良いかもしれません。

自分と坊っちゃんを照らし合わせる

坊っちゃんの性格はとにかく一本気。癇癪持ちでいたずら好き、無鉄砲だけど正義感が強く、曲がったことが大嫌い……。そんな坊っちゃんと自分を照らし合わせてみると、感想文は格段に書きやすくなります。

例えば

  • 坊っちゃんは○○したけれど自分は○○すると思う
  • 坊っちゃんのこういうところが羨ましい
  • 自分は○○だけど坊っちゃんは○○だ

など、坊っちゃんの行動を自分に置き換えてみると、自然に感想や意見が出てきます。まったく正反対の場合でも、似ているところが多い場合でも、「自分だったら」という主観を用いることで、感想文としては立派な仕上がりになります。