病院の受診について
受診しなくていい場合
「床や地面に足の着いた状態」からの転倒や固定物での打撲は、軽度のけがとして考え、家庭内の処置で基本的に問題ないでしょう。
医療機関を受診すべき場合
次の要素を1つでも満たす場合には、医療機関を受診することをおすすめします。「子供と視線が合わない」「言っていることのつじつまが合わない」といった意識障害。ほかには意識消失、嘔吐、目や耳の周辺が黒く変色、強い頭痛などです。特に2歳未満であれば、おでこ以外に皮下血腫が生じている場合は注意しましょう。
普段からの予防・対策
生まれてから7ヶ月ごろまでは生活環境を点検
0~3ヶ月目までは、1人では身動きが取れず、物をよけるといった回避行動もできません。寝返りできるようになったころに、ベビーベッドの柵で頭を打つ可能性もあるでしょう。また、親御さんが抱っこしている際に、誤って落としてしまうと打撲の原因にもなりかねません。
4~7ヶ月ごろは、寝返りをして自ら動けるようになります。ベッドやソファからの転落、頭に物が落ちてきて打撲や挫傷するといった事故が起こり得ます。
7ヶ月ごろまでは、赤ちゃんが取れる行動は限られています。親御さんが生活環境を点検して事故のないようにしましょう。
8ヶ月から1歳ごろまでは移動時に注意
はいはいやつかまり立ち、伝い歩きなどが可能になる時期です。行動範囲が広がり、何にでも興味関心を持ちます。部屋や廊下を自分で行き来できるため、歩き途中に転倒する、段差から落ちて打撲するといった恐れもあります。子供の行動範囲内に危険要素がないかをチェックしておきましょう。
1歳から2歳ごろまでは危険な理由を説明する
自由に歩き回り、自分で何でもやりたがりますが、危険を察知する力がありません。走って転倒する、高い所から転落する、遊具で危険な遊びをする、道路に飛び出すといった事故を起こす可能性があります。四六時中親御さんが目を光らすことは難しいため、「なぜ危険なのか?」を繰り返し本人に聞かせ、危険を避けられるようしつけましょう。
3歳から6歳ごろまでは自分で危険を考えられるように
親から離れて行動する時間も増える時期です。いたずらをしますが、その結果がどうなるか予測できません。高い所からの転落、交通事故、遊びやいたずらの最中での転落や打撲などの事故に遭うかもしれません。危険に対する注意を子供が分かるまで行いましょう。
親御さんたちの声
頭をぶつけてしまった時や、たんこぶができた時の処置について、いくつか親御さんの声をご紹介します。
おでこにデッカいタンコブを作って小児科に連れて行ったらひたいにヒビが入っていた。
その時の医師から教えてもらったのが、ひたいなら様子見でもいいけど、頭の横は(耳の上あたり)すぐに脳外科に行ってCTを撮って下さい。との事
おでこなら吐き気等がなければ様子見で、ブヨンブヨンしていたら、それは自然に吸収していって無くなるから大丈夫。
(引用元:2歳児頭をぶつけてたんこぶが!|mama*sta)
ソファで寝かせることが多くなった最近、足を蹴る力がだいぶ強くなり、その反動でソファから落ちてしまいました。
落ちた瞬間大泣きし、抱きしめ、しばらくすると泣き止みました。
母乳をすぐあげ、たまに思い出したように泣いたりしましたが、母乳あげ終わったあとはケロケロと普段通り戻りました。
#8000電話し、脳神経外科に聞いたら様子見で平気と言われました。
首がすわってないことと、後遺症が心配です。
(引用元:生後2ヶ月半ソファから落ちました|mama*sta)
子供が嫌がってもしつこいくらい冷やす。そうするとポッコリ出てたたんこぶも引っ込むよ。反対に始めにキチンと冷やして置かないと後から腫れたり、血が下がってお岩さんになったりするよ。
頭をぶつけた時に泣いたら取りあえずは大丈夫。暫く様子を見てグッタリしたり、寝ちゃったり、吐かなければ大丈夫だよ。頭の骨は前と後ろは硬いから頑丈。側頭部の方が骨が薄いから危ないと看護士長(原文ママ)してる友達の母が言ってた。
(引用元:10ヶ月 たんこぶ 大丈夫?|mama*sta)
赤ちゃんや幼児は、さまざまな場面でたんこぶを作ってしまいます。適切な処置を家庭でできるようにしておきましょう。
終わりに
症状の悪化が見受けられた際には、医療機関をできるだけ受診しましょう。後々思わぬ事態に発展してしまうかもしれません。子供の年齢に応じて、家庭や日常生活での危険を回避できるよう親御さんのしつけも必要になってくるようです。
参考
頭をぶつけた時の注意点|はちのへファミリークリニック
頭部外傷とは|慶應義塾大学病院 KOMPAS
小児の頭部外傷の実態とその予防対策|国民生活センター
子どもに「たんこぶ」が! どんな処置をしたらいい?|ベネッセ情報教育サイト
子どもが頭を打った! 受診の目安とは?|日経DUAL
子どもの事故と対策|日本小児科学会 小児救急委員会