市販されているニキビに効く飲み薬の選び方
病院に行く時間がない場合や、そこまでひどくなく日常生活に支障がない場合などは、市販されているニキビに効く飲み薬で治そうと考える人が多いでしょう。では、ニキビに効く飲み薬は、どのようなポイントに注意して選べばいいのでしょうか。
1:ビタミン類やアミノ酸が配合されている
ニキビを飲み薬で治したい場合は、ニキビに効く美容成分が入った市販薬を選びましょう。
【ニキビに効く美容成分】
ビタミンB2 | 肌のターンオーバーを正常にし、皮脂の代謝を促し、過剰な皮脂分泌をおさえる。
糖分の代謝として大量に消費される。 |
ビタミンB6 | |
ビタミンB1 | |
L-システイン(アミノ酸) | 肌の新陳代謝を促す |
ビタミンC | 肌の酸化を防いで色素沈着を防ぎ、コラーゲンの生成を助ける |
ニコチン酸アミド | 血行をよくしたり、肌荒れを改善。
メラニン生成をおさえシミ・そばかすを防ぐ美白効果もある。 |
薬の成分は必ず説明書に記載されているので、どんな美容成分が入っているのかを購入時に確認することが大切です。
参考
2:生薬は効果的だけど副作用に注意
医薬品等の製造販売会社である武田コンシューマーヘルスケア株式会社では、漢方薬や生薬の説明がされています。
「生薬」とは、植物の茎や根、貝殻や鉱物など薬効成分をもった自然素材のこと。漢方では、これら自然素材を蒸したり、塩水に浸して干したり乾燥させて使用しています。
(引用元:「漢方」を知ろう ~入門篇~|タケダ健康サイト)
漢方は「病気ではなく病人を診る」薬といわれ、体質や生活習慣なども含めて全身の状態を総合的にとらえて治療します。漢方薬は2種類以上の生薬を組み合わせて作られた医学的に認められた薬ですが、素材が自然由来のものであっても副作用があることに注意しなければなりません。
【漢方薬の副作用】
皮膚 | 発疹、かゆみ など |
胃腸 | 食欲不振、胃部不快感、膨満感、胸やけ、腹痛、下痢、便秘 など |
精神神経 | 頭痛、めまい、のぼせ、ほてり、しびれ、不眠 など |
その他
具体的疾患名 |
間質性肺炎、浮腫、偽アルドステロン症、薬剤性肝機能障害、腸間膜静脈硬化症 など |
では、漢方薬はニキビの治療薬として効果があるのでしょうか。日本皮膚科学会が2017年に発表した「尋常性痤瘡治療ガイドライン2017」に漢方薬の有効性について記載があります。
炎症性皮疹に,他の治療が無効,あるいは 他の治療が実施できない状況では,荊芥連翹湯,清上防風湯,十味敗毒湯を選択肢の一つとして推奨する.黄連解毒湯,温清飲,温経湯,桂枝茯苓丸については, 行ってもよいが推奨はしない.
(引用元:尋常性痤瘡治療ガイドライン2017|日本皮膚科学会ガイドライン,P1278 CQ12:炎症性皮疹に漢方は有効か?)
つまり、漢方薬はほかの治療薬が実施できないときの治療として選択することができますが、ニキビの治療薬として強く推奨されてはいません。
3:最低でも28日間服薬する
花王株式会社のスキンケアナビでは、肌を以下のように説明しています。
肌(皮膚)は、人の体全体を包む臓器です。
(引用元:肌の構造と働き 肌とはなにか|花王株式会社)
肌は日々細胞分裂によって、新しく生まれ変わっています。その肌の最も内側で生まれる細胞のことをケラチノサイト(角化細胞)といいます。そのケラチノサイトが肌の表面へと押し上げられて出てきて、肌が生まれ変わるのです。
表皮のこの営みを「角化(かくか)」あるいは「ターンオーバー」といい、基底層で新しいケラチノサイトが生まれてからはがれ落ちるまで、およそ4週間以上の周期で繰り返されています。
(引用元:肌の営み 表皮の角化|花王株式会社)
そのため、ニキビの飲み薬を服用した際に、肌の表面に効果を感じるためには最低でも28日間飲み続けることをおすすめします。