速く走るためのトレーニング
運動会まで、まだ時間がある際には「速く走るための練習をしたい」と考える子供もいると思います。そこで最後に自宅や公園などで実践できる、速く走るためのトレーニングをご紹介します。
腕振り練習
「運動会まであまり時間がない」「明日には運動会がある」など、運動会が直前に迫っているときでもできるトレーニングが腕振り練習です。足の動きなどは直そうと思うと時間がかかりますし、子供も混乱してしまう可能性もあります。そこで正しい腕振りだけをピンポイントで覚えていくようにしましょう。
その場でスタート位置についたような姿勢を取り、足を前後に開き、「腕の振り方」の項目で解説した腕振り方法で20〜30回くらい腕を振るようにしてください。左右両方の手を振って「1回」と数えます。
地面の反発を利用するジャンプ
体の動かし方以外に、「地面から効率よく反発をもらえているか」も大事な要素です。地球には引力があり、人間はそれに逆らう形で走ったり、跳んだりしています。地面を蹴って、より大きな反発を体が得ることができれば、その分速く前に進めるかもしれません。
そこで、地面の反発を利用したジャンプを練習してみましょう。「姿勢」の項目で解説したことを実践しましょう。足から頭の先まで真っすぐにする姿勢で立ち、足は軽く腰の幅に開いてください。親は子供と向かい合うように立ち、子供の両肩に軽く手を乗せてください。子供はその場でジャンプをし、子供がジャンプの頂点まで来たなと思ったら、そのままバスケットボールでドリブルするような感覚で、両肩に置いた手で子供の体を地面に押し返してください。
これを連続して何度も繰り返していけば、子供は自分の体が、どのように地面から反発エネルギーを得ているのか、体感することができます。体をどのように使えば地面から大きな反発が得られるのか理解することで、子供が走る動きが変わってくる可能性があります。
参考
川本和久(2008年2月)『2時間で足が速くなる!―日本記録を量産する新走法 ポン・ピュン・ランの秘密』ダイヤモンド社
正しく足をスイングさせるドリル
足を正しくスイングする、つまり前から後ろに持ってくることで、速く走れるような位置に前に出した足を着地させることができます。時間があるのであれば、スイングするための動き(ドリル)にも挑戦してみましょう。
まず、正しい姿勢でその場に立ちます。姿勢を保ったまま、片足を持ち上げて膝が腰の高さまで来たら、そのまま真っ直ぐ地面に勢いをつけて下ろします。このとき、持ち上げた足で、地面に置いてある空き缶を真上からつぶすようなイメージを持ちましょう。
上手に体を使えている子であれば、足を振り下ろした瞬間に自然と真上にジャンプしているかもしれません。これは、地面から反発をもらえるようなスイングが実現できているということです。片足を上げたまま立つとバランスを崩すこともあるかもしれませんが、なるべく正しい姿勢をキープしたまま、この足を振り下ろす動作を左右どちらも交互に10回程度繰り返してみましょう。
参考
川本和久(2008年2月)『2時間で足が速くなる!―日本記録を量産する新走法 ポン・ピュン・ランの秘密』ダイヤモンド社
終わりに
かけっこで速く走るための走り方や気をつけたい動きのポイント、さらに自宅や公園などでできる、速く走るためのトレーニングをご紹介しました。トレーニングを行う時間がない! という場合にも、最低限、腕の振り方やスタートの時の足の位置など、自宅でやれたり、決められることがあります。「明日が運動会だから」と諦めずに、できることを忠実にこなし、かけっこに挑戦させてあげましょう。
参考
川本和久(2010年4月)『足が速くなる「ポンピュン走法」DVDブック(DVD付き) 』マキノ出版
運動会必勝方法!速く走る3つのコツとは?|ミズノ発見隊
速く走る走り方のポイント解説|親子で「公式」覚えて速く走ろう!|Fungoal
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