令和に込められた意味とは?
それでは、この令和にはどのような意味が込められているのか詳しくご紹介します。
令は「命令」という意味ではない
元号でこの「令」という漢字が使われたのは、今回が初めてのことであるそうです。
「令」というと、「命令」という言葉を思い浮かべる人も多いでしょう。しかし、すでにご紹介したように「令和」の由来となった万葉集の一節にある「令月」は「素晴らしい月」を意味しており、「令和」の「令」も「すばらしい」を意味しています。また、中国では「令月」に「吉日」をつけることも多く、令月は縁起の良い言葉でもあるようです。
和は協調を表している
「令和」に使われる「和」という漢字は今までの元号の中でもよく使われてきました。直近では、「昭和」でも「和」という漢字が使われていることはご存じでしょう。そして、今回でこの「和」という漢字が元号に使われるのはちょうど20回目になるそうです。「和」には文字通り「調和や平和」といった意味があります。「令」と合わせると、「素晴らしい調和」のような意味になります。「令和」は「この先の時代が周囲と調和した平和な時代であるように」といった思いや願いが伝わってくる元号といえるのではないでしょうか。
安倍首相が語る令和に込めた意味
4月1日の記者会見において、安倍首相は「令和」を新元号として選んだ理由を以下のように述べています。
悠久の歴史と薫り高き文化、四季折々の美しい自然、こうした日本の国柄をしっかりと次の時代へと引き継いでいく。厳しい寒さの後に春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように、一人一人の日本人が明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる、そうした日本でありたいとの願いを込め、「令和」に決定いたしました。
(引用元:安倍内閣総理大臣記者会見 平成31年4月1日 | 首相官邸)
つまり、今までの時代を引き継いだ上で、新しい時代に希望を抱けるよう、願いを込めてこの元号が選定されたというわけです。
まとめ
「令和」の意味や由来、そこに込められた想いをご紹介しました。平成という時代は日本が戦争を経験しなかった平和な時代である一方、世界的なテロや大規模な災害など、不幸な出来事も多くありました。次の「令和」は明るい時代となってほしいものです。
参考
新元号「令和」を読み解く 二文字が持つ意味は? | 日本経済新聞
「令和」の出典、万葉集とは | 日本経済新聞
新元号「令和」の由来は? 万葉集の梅花歌三十二首の序文から | zakzak
新元号「令和」の出典『万葉集』の序文、ルーツは中国の『文選』と指摘も | BuzzFeedNews
「令和」出典 万葉集に思いはせ 鳥取・因幡万葉歴史館 | 山陰中央新報
山上憶良 | コトバンク
大伴旅人 | コトバンク
万葉集ってなあに?|高岡市万葉歴史館
歩く前に聞いておきたい基礎知識 | 歩くな・ら
令和 | ニコニコ大百科(仮)
248番目の新元号「令和」/大化から令和まで一覧 | 日刊スポーツ
安倍内閣総理大臣記者会見 平成31年4月1日 | 首相官邸