バレエ音楽の芸術作品としての始まりは19世紀!有名作品解説

華やかなバレエの舞台に欠かせないバレエ音楽。現在では芸術作品として音楽のみでも鑑賞されることがありますが、歴史的には軽視されていた時期も長かったようです。バレエ音楽の成り立ちと、初期の有名作品をご紹介します。

バレエ音楽の始まり

バレエ音楽は、バレエそのものの流行よりも少し遅れて発展していきます。現在のような形になったのは19世紀以降のロシアであると考えられています。

もともとダンスの付属物だった

現代ではチャイコフスキーの作品を始め、最初からバレエのために書かれた曲が良く知られています。しかし、バレエの歴史で音楽が重要視されるようになったのは、比較的最近のことだと考えられています。

バレエの起源は16世紀ごろのイタリアまで遡ります。17世紀以降フランスで発展し、19〜20世紀のロシアで現在のようなクラシック・バレエとして体系化されました。バレエ音楽もこの過程で現在のような形が成立していったため、現在有名なバレエ音楽は19世紀以降のものがほとんどです。

それ以前のバレエ音楽は、別の目的で作曲された交響曲などをバレエ向けに編曲したものが多く使われていたようです。そのため、音楽的にあまり重要なものとみなされず、バレエ音楽を演奏することは音楽家にとってアルバイト的な位置付けであったと考えられています。

芸術作品として認識されるようになったのは19世紀から

現在でも知られるクラシック・バレエがロシアで発展し、バレエ自体の芸術性が高まってくると、最初からバレエのために書かれた音楽の需要も増えてきました。

その中で誕生したのがチャイコフスキーの『眠れる森の美女』『くるみ割り人形』『白鳥の湖』です。この3つをまとめて「3大バレエ」と呼びます。

では、19世紀にはバレエだけのために作曲されたバレエ音楽が急増したか、というとそういうわけでもありません。例えば、ショパンは「ピアノの詩人」と呼ばれるほどピアノ曲ばかり書いた19世紀の作曲家ですが、彼の作品を一部編曲してバレエ向きにした『レ・シルフィード(ショピニアーナ)』というバレエ音楽が作られたのは20世紀に入った1907年です。バレエにとって、音楽はかなり最近まで付属物扱いだったことが分かります。

参考

J-F.ルベル:18世紀のバレエ音楽 -組曲「田園の悦楽」/「テルプシコル」/他:ダニエル・キュイエ指揮/アリオン・バロック・オーケストラ | TOWER RECORDS ONLINE
19世紀のヨーロッパとバレエ音楽 | 京都大学交響楽団
19 世紀後半のパリ・オペラ座におけるバレエ伴奏者 ─―フランス国立文書館及びオペラ座図書館の資料に見る実態―─ | 音楽学
王は踊る | テレビ東京 CINEMA STREET
バロックダンスの魅力〜 | 樋口 裕子のオフィシャルサイト
音楽資料室だより Vol.08 | 東京文化会館