中学や高校で学級崩壊が起きた時に親ができること
中学や高校へ通う子供のクラスで学級崩壊が起きたときに、親ができることは何かあるのでしょうか。
子供の前での言動を見直す
前述したように、子供は親の言動を見聞きしながら「自分は悪くない、みんなが悪い」というように、他責的な傾向を身につけてしまいます。子供が自分自身ときちんと向き合える人間になれるよう、まずは親が自分自身の言動を見直してみましょう。
子供の前で何かを批判したり、子供の担任の教員や友人について否定的な意見を言っていないでしょうか。今一度、自分の言動を意識して振り返ってみましょう。
「規範」に対してのコミュニケーションを取り信頼を示す
他人に対する規範意識が低い子は「学級崩壊が起きているのは、周りの人がルールや決まりを守らないせい」と認識している状態にあります。これを逆手に取ってコミュニケーションを取るようにしてみましょう。子供は「自分以外のみんながルールや決まりをきちんと守っている」と認識できれば、自分の行動を正して「クラスが落ち着く」という結果を得られることになります。
中学校や高校などの年齢にさしかかった子供の場合、ルールや決まり、約束事を守ったときに「あなたのことを信頼しているよ」などとほめてあげてください。また、他人から「最近○○くんは真面目ね」などと子供を評価するような話が来たら、本人に伝えてあげてください。「自分は信じられている、認められている」という感覚は、あらゆる行動を改善するのに有効です。
相談する時はまずは学校へ
「うちの子供のクラスが学級崩壊!学校は信用できない!」と、教育委員会へ相談に行ってしまう人もいるようです。しかし、学級崩壊などの問題について相談するときは、まずは一度子供が通っている学校へ相談するようにしましょう。
学級崩壊は、ちょっとした対策を講じたからといってすぐに事態が改善するような、簡単な問題ではありません。緊急性のある事態を除いては、数ヶ月という時間をかけて根気よく見守る気持ちが必要になります。
終わりに
学級崩壊とはどのような状態か、中学校や高校で学級崩壊はなぜ起きてしまうのか、また学級崩壊が起きた際に親ができることを解説しました。まずは親自身が日ごろの言動を見直すことが大切。子供の手本となるような姿を見せ続けることが、クラスを崩壊から防ぐ方策なのかもしれません。
参考
学級の荒れと規範意識および他者の規範意識の認知の関係|教育心理学研究
学級崩壊の社会学 : ミクロ要因とマクロ要因の実証的検討|明星大学研究紀要
いわゆる「学級崩壊」について ~『学級経営の充実に関する調査研究』(最終報告)の概要~|文部科学省
「荒れるクラス荒れないクラス」鍵は保護者だった|PRESIDENT Online