日本の生徒指導はどうなっているの?実態や事例をご紹介 - cocoiro(ココイロ)

生徒指導と聞くと、生活態度が悪い生徒を先生が指導していくというイメージを持っている親御さんが多いのではないでしょうか。生徒指導は成長過程を支援していく意味合いを持っており

  • 生活態度を改める
  • いじめ問題を解決する
  • インターネットによるいじめを解決する
  • など、子供の学校生活と密接に関わっているものです。

この記事では

  • 生徒指導とは何か?
  • 生徒指導の実態
  • 生徒指導の実例

以上を解説していきます。先生方がどのような思いで生徒指導をしているか、記事を読んで参考にしてください。

生徒指導とは何か?

生徒指導と聞くと、熱血教師が問題行動ばかり起こす生徒を指導するというイメージをお持ちではないでしょうか? これは生徒指導という枠組みの中の一部でしかありません。

生徒を立派な社会人に育てるための生徒指導がそもそも何なのかについて説明していきます。

生徒の成長過程を支援していく指導

生徒指導とは、一人の生徒に指導していく個別指導と、道徳の時間やホームルーム活動などのまとまった時間で多くの生徒を相手に指導する集団指導の2種類があり、どちらの指導も生徒の成長過程を支援するための指導です。

文部科学省国立教育政策研究所の「生徒指導リーフ 生徒指導って何?」によると、生徒指導とは、学校生活の中で生徒自身が自発的に学ぼうとすることや集団生活をしていく中での過程や支援をしていくことを意味しています。

当然、生徒の性格や家庭環境それぞれ違いますから、指導方法も変わってくるでしょう。誰一人としてまったく同じ指導は通用しません。

学校生活全般で行われる生徒児童への働きかけ

生徒指導は学校生活の気づきにくいところから始まっています。朝遅刻しないように登下校をすることやチャイムと同時に着席すること、授業の開始から終わりまで着席することは「決められた時間を守る」という生徒指導です。

他にも一年の目標や運動会、文化祭などで目標を設定し、チーム一丸となって何かを成し遂げたり、社会見学や職業体験などの行事も生徒指導の一環です。

時には問題行動への事後対応も

生徒が問題行動を起こした場合に頼りになるのは、担任の先生や生活指導の先生ではないでしょうか。

生徒指導と聞くと、問題行動を起こした生徒の指導と思う親も多いでしょう。ただ、それだけではありません。いじめや暴力に遭った子供への対応や不登校の子供への働きかけなど、個別にも対応しています。なかなか学校になじめない生徒や、問題行動を起こしてしまう生徒に向き合いながら、社会に受け入れられる人柄になるよう指導しているのです。

生徒指導の実態

生徒指導は、問題行動を起こした生徒だけを相手にするのではありません。すべての生徒の成長を支援していく指導で、学校生活のさまざまなところで生徒指導が行われています。学校の登下校や授業、道徳の時間、運動会、文化祭、職場体験など学校生活のあらゆるところが生徒指導なのです。

生徒指導がどういうものなのかは分かりましたが、実際のところ生徒指導は行き渡っているのでしょうか。生徒指導の実態について述べていきます。

インターネット普及による問題への対処

近年ではインターネットが急速に普及していて、子供がSNSのやり取りやネットを楽しんでいることでしょう。

しかし、社会的にもよく知られているように、SNSの使用は決して良いことばかりを生むわけではありません。友達同士で気軽に写真やメッセージを共有できるようになり、周りに知られたくない情報や写真が一気に拡散してしまう恐れがあります。

インターネットが普及して今後もさらに便利になってくるでしょうが、ネット詐欺やネット被害、ネット依存など、子供は常に危険と隣り合わせでいます。

道徳の授業などでネットトラブルについてグループで話し合いをする機会を作るなど、情報社会の在り方の指導を行っている学校もあります。

総務省の「インターネットトラブル事例集ダウンロードページ」ではインターネットトラブルの学習展開やその内容、予防法などをpdfでダウンロードすることが可能。子供にインターネットの落とし穴を学んでもらうには良い教材だと言えるでしょう。

モンスターペアレントの対処

生徒指導をする教師にとってモンスターペアレントはかなりやっかいな存在です。問題行動を起こしても「うちの子はそんなことしません」と言ったり、逆に子供の指導を先生に丸投げする親もいるようです。モンスターペアレントは現代社会の中でも深刻な問題となっています。

問題行動を起こした生徒の親に電話をするときは、先生も気を使っているもの。先生はしっかり生徒と向かって指導をし、かつ親に連絡することを生徒に納得させ、親に電話をしているケースが大半のようです。

仮に自分の子供が問題行動を起こしたと聞かされた場合はカッとならず、一度冷静になって先生の話を聞くようにしましょう。