日本のピアノ人口はどのくらいいる?
では日本全体で見て、ピアノを楽しむ「ピアノ人口」はどのくらいいるのでしょうか? 直接的な数字を示す統計データはありませんが、一般社団法人全国楽器協会のデータから推測してみましょう。
楽器を演奏する子供たちはどのくらい?
2016年に楽器演奏を趣味として行った子供たちの割合を見てみましょう。「行動者率」とは、男女や年齢など属性別の人口のうち、1年間にある行動を取った人の割合のことを指します。
行動者率は小学生が35.1%。次いで中学生 29.7%、高校生24.1%と続きます。全国で2~3割の子供たちが、楽器演奏を楽しんでいるようです。これらは、全年齢層で見ても高い割合です。
(参照元:「社会⽣活基本調査」における「趣味娯楽=楽器演奏」のライフステージ別⾏動者率 (全国集計)|一般社団法人全国楽器協会)
楽器を演奏する大人たちはどのくらい?
同じデータから大人たちの楽器演奏人口を見ると、推定人口で突出しているのが、35歳未満独身の約1,050万人と、65歳以上の子供のいない世帯夫婦の約1,300万人。行動者率で見るとそれほど高い割合ではありませんが、人数で見ればこれらの層の大人たちが、日本の楽器演奏人口を支えるボリュームゾーンだと言えるでしょう。
ピアノの普及率が高い都道府県は?
では、楽器としてピアノはどの程度普及しているのでしょうか。同じく一般社団法人全国楽器協会が「全国消費実態調査」から導き出した「ピアノ普及率」を見てみましょう。
(参照元:「全国消費実態調査」 における 「ピアノ普及率」|一般社団法人全国楽器協会)
2014年、全国のピアノ普及率は24.7%です。都道府県ランキングに直すと、上位3県は⼭梨・⻑野・福井の中部から北陸にかけての3県。次いで、奈良・滋賀・三重の近畿3県、茨城・栃木・群馬の北関東3県という結果になりました。これらの地方には、何かピアノが盛んになる要因があるのでしょうか……?
まとめ
ピアノが子供の成長に多くの効果をもたらしてくれること、大人になってもその恩恵が続くことをご紹介しました。また日本全国で、子供から大人まで多くの人たちが、楽器演奏やピアノを楽しんでいることもうかがえます。
音楽を楽しみ豊かな人生を送ることは、ピアノが子供に与える最大の「贈り物」。子供と一緒に親がピアノを楽しむのもアリです。家族そろって、音楽とともに実りある生活をスタートしてみてはいかがでしょうか。
参考
Christopher J. Steele et.al.(2013)Early Musical Training and White-Matter Plasticity in the Corpus Callosum: Evidence for a Sensitive Period, The Journal of Neuroscience,33(3):1282–1290
ピアノを習うのは何のため?~ピアノを始める前に知っておきたい5つのこと その2~|Roland
どんな成長が期待できるの?~ピアノを始める前に知っておきたい5つのこと その4~|Roland
業界研究大図鑑 音楽|マイナビ2020
“音楽”を仕事にしたい人に―音楽業界での働き方|13歳のハローワーク公式サイト
統計からみた文化・芸術活動-「文化の日」にちなんで-|総務省統計局
「社会⽣活基本調査」における「趣味娯楽=楽器演奏」のライフステージ別⾏動者率 (全国集計)|一般社団法人全国楽器協会
「全国消費実態調査」 における 「ピアノ普及率」|一般社団法人全国楽器協会