ピアノが習い事におすすめな理由。子供の人生を豊かにする2つの効果 - cocoiro(ココイロ)

子供の習い事として、ピアノは高い人気を誇ります。ピアノは習っている間にだけ恩恵を受けるのではなく、途中でやめたとしても残るもの。習い事としてピアノをおすすめできる理由をまとめました。日本のピアノ人口に関するデータも、ご紹介しています。

おすすめ理由①:子供の習い事としてのピアノの効果

最初にご紹介するのは、ピアノを習っている最中の子供時代に、ピアノがもたらしてくれる効果についてです。

脳の発達を助ける

ピアノが脳の発達にポジティブな影響を与えるという話は、さまざまな場所で耳にしたことがあるでしょう。ピアノが脳の発達に与える効果として、最近注目された研究成果が、2013年にカナダのコンコルディア大学のChristopher J. Steele氏らが発表した論文『Early Musical Training and White-Matter Plasticity in the Corpus Callosum: Evidence for a Sensitive Period』(The Journal of Neuroscience,33(3):1282–1290, 2013)です。

この論文では、視覚合図に合わせてリズムをタップする実験をしたところ、幼いうちの音楽トレーニングが脳内にある脳梁(のうりょう)の「白質」を発達させ、左右の運動機能や感覚と運動を統合する経路の連結性を強めることが分かったとしています。早期に音楽トレーニングを受けた人たちは、そうでない人たちよりも、視覚刺激を即座に行動に変える能力に優れているのです。

脳のMRIデータを解析すると、トレーニングを受けた6歳から8歳の時期に、左右の脳の相互作用や感覚運動統合を司る脳梁白質経路が大きく発達したことを示す結果が出ました。また、こういった7歳以前の音楽トレーニングがのちのち、発達の足がかりともなる可能性も示唆されました。

参考

Christopher J. Steele et.al.(2013)Early Musical Training and White-Matter Plasticity in the Corpus Callosum: Evidence for a Sensitive Period, The Journal of Neuroscience,33(3):1282–1290

レッスンを通じて基礎的な社会性が身につく

幼児教育教材の開発や音楽指導者のセミナーなどに携わり、自身でもピアノ教室を運営している笹田優美氏は、普段のレッスンで身につくこととして、子供の基礎的な社会性を挙げています。小さなころから先生のもとに通い練習を見てもらうという経験が、大人や他者との関わりを学ぶ貴重な機会となるのです。

先生とのレッスンでは、挨拶やきちんとした言葉遣い、正しい姿勢、我慢強さ、集中力など、音楽だけではなく、マナーや振舞い、人としての基礎力も身につきます。

(引用元:ピアノを習うのは何のため?~ピアノを始める前に知っておきたい5つのこと その2~|Roland

得意なことができて活躍シーンが増える

ピアノという得意分野ができるのも、子供にとっては自信につながるもの。発表会やコンクール、合唱コンクールなど人前で演奏する経験は得がたいもの、と笹田氏は述べます。

ステージでの緊張感、この経験は、なかなか得られるものではありません。演奏がうまくいけば、達成感や自信も生まれます。また、努力が実らないこともありますが、今度はそれを乗り越えていく克服力を身につけることに繋がっていくのです。

(引用元:どんな成長が期待できるの?~ピアノを始める前に知っておきたい5つのこと その4~|Roland