【ネグレクトかもと思ったら】放置子の特徴とネグレクトの影響

全国の児童相談所が相談や通告を受けて対応したネグレクトの件数は、2017年度に26,818件に達し、この10年間で7割近くも増えました。ネグレクトとは、保護者が子供の成長に必要な世話を放棄することで、虐待の一つの形態です。保護者が子供を家に残して外出する、食事を与えない、衣服を着替えさせない、無視して子供の情緒的な欲求に応えないことなどを指します。経済的に困窮して育児ができない場合や、育児に関する知識不足で、結果として必要な世話ができない場合もあります。

しかし、最近関心を集めているのは、物理的・経済的な問題がないにもかかわらず、保護者が十分な世話をしない「放置子」の存在です。放置子には明確な定義はありませんが、主に両親が共働きで忙しく不在がちで、子供だけで過ごす時間の長い家庭や、親が自らの交友関係などを優先し、子供を置いて家を空けることの多い家庭の子供たちを指します。

インターネット上で使われる「放置子」の定義は広く、買い物で少し目を離した隙に子供が好き勝手しているような場合でも「放置子」と呼ばれることがありますが、中には完全なネグレクトのケースもあります。ここでは、ネグレクトが疑われる放置子の特徴と、ネグレクトが子供に与える影響、放置子への対策について解説します。

もしかしてネグレクト?放置子の特徴

清潔感がない

親の子供への関心の低さが、子供の外見に顕著に表れています。髪はボサボサ、服はボロボロ、靴はサイズが合わず、お風呂はいつ入ったのかも分からない様子です。また、年ごろの女の子であるにもかかわらず、ブラジャーをしていなかったり、生理用品を持っていなかったりします。

距離感なく甘える

放置子は人懐っこく、大人にも臆(おく)することなく明るく接します。その様子をかわいらしく感じ、いったん優しくすると、放置子の人懐っこさや甘えはどんどんエスカレートしていきます。勝手に家に上がり込み冷蔵庫を開けたり、テレビを勝手につけたり、食べ物や飲み物を要求してきたりします。また、何時間でも居座り、自分から帰ろうとしません。

放置子は愛情に飢えているため、優しくしてくれる大人には、際限なく甘えます。家に帰ってもひとりぼっちなだけでなく、十分な食事やお菓子が用意されていないため、お腹がすいている場合もあります。

暴力的で弱いものいじめをする

大人に対しては愛想が良い放置子ですが、自分より弱いものに対しては容赦しません。子供の人数分用意していたお菓子も、放置子がひとり占めしてしまったり、小さな子供のおもちゃを取り上げてしまったりします。また、ペットにもひどいいたずらをしたりします。

また、放置子は、周囲の人に邪見に扱われたときに暴言を吐いたり暴力を振るうことがあります。家庭では自分の感情を押し殺しているため、感情をコントロールをするすべを知りません。周囲の人への依存心が強い分、それが拒絶されたときは絶望し、感情が爆発してしまいます。

時間帯に関係なく遊んでいる

放置子は、夜間でも親が家を空けていたり、親が家にいても子供に関心を示さなかったりするため、夜遅くまで出歩いています。小さな子供でも、真っ暗な公園で一人で遊んでいることがあります。また、中学生くらいになると、深夜までコンビニやファーストフード店などをうろついている子供も見られます。

1 2 3