学級崩壊の事例2
1つ目はいわゆる学校の「荒れ」が同時に起こっていた事例ですが、学級崩壊は荒れた学校だけで発生するわけではありません。埼玉県で起こった学級崩壊では、以下のような事例が報告されています。
1年生。A児は、就学時健康診断において、受け答えも、じっと座っていることもできないために、検査に参加することが困難であった。
新学期が始まったが、A児は耐性もなく、気に入らないと大声を発して動き回ったり、他の児童に暴力を振るったりする。担任がそちらにかかわると、他の児童がA児の真似をして動き出したり、しゃべり出したりするため、混乱し、学級として機能しない状況が見られ始めた。
(引用元:「学級がうまく機能しない状況」に関すること | 埼玉県教育委員会 14ページ)
この事例に出てくる「A児」には学習障害(LD)があると診断されたそうです。こちらの事例が報告されているのは平成14年であるため、様々なハンディキャップのある子供に対して現在ほどきめ細やかな対応ができていなかった時期となります。
本人としては苦痛のある環境に入れられてしまったために出た反応に、ほかの子供たちが影響されて学級崩壊が起きたと考えられます。まだ学校に慣れていない小学校1年生というタイミングも影響したのではないでしょうか。