バケツ稲とは?土選びから稲刈りまで、育て方のポイントを解説!

バケツ稲をご存知ですか? バケツ稲とは、その名の通りバケツで稲を育てる栽培法のことで、JA全中(全国農業協同組合中央会)が日本の稲作や農業をもっと身近に感じてもらおうと、小学生を対象に普及活動を行っています。田植えから収穫、脱穀、精米までを自宅にいながらにして体験できます。普段、当たり前のように食卓に並べられるお米がどのようにして出来上がるのか、その過程を知ることはお子さんにとっても貴重な経験となるはずです。

今回は、土選びから稲刈り、精米まで、バケツ稲の育て方をご紹介します。記事の後半では、日本のお米事情についても解説するので、参考にしてください。

バケツ稲の育て方

それでは早速、バケツ稲の育て方について解説していきます。

準備と土作り

まずは稲を育てるためのバケツを用意します。大きさは10リットルから15リットルほどのもので、深さがあるものを選びましょう。稲は下に伸びていくので、深さがあることで稲の成長を助けます。

土は「黒土(くろつち)」を6割、「赤玉土(あかだまつち)中粒」を3割、「鹿沼土(かぬまつち)」を1割用意し、混ぜて使いましょう。

そのほか、種もみや肥料などは、JAが無償で配布している「バケツ稲づくりセット」を利用するのがおすすめです(送料がかかります)。「バケツ稲づくりセット」の内容は下記の通りとなります。

種もみ:コシヒカリ
肥料:稲の成長を促す3種類の肥料を配合。
栽培マニュアル:芽出しから収穫まで、栽培の基礎知識を写真とイラストで解説。
お名前シール:バケツ貼付用

(引用元:お米づくりに挑戦(やってみよう!バケツ稲づくり)|JAグループ

下記ページで申し込みができます。

バケツ稲づくりセットのお申し込み(個人用)|JAグループ

芽出し

シャーレなどの浅い容器に種もみを入れ、種もみが浸るくらいに水を入れます。容器は室内のあたたかい場所に置きましょう。種もみに新鮮な酸素を与えてあげるために水は毎日取り替えてください。

白い芽が1mmほど見えてくれば、種まきができる状態です。

種まき

続いて種まきです。

バケツに入れた土に水をよく混ぜて泥の状態にします。このときに肥料も一緒に混ぜ込みましょう。次に、土の表面のくぼみに水たまりができる程度に水を入れ、種もみをひと粒ずつ間隔を開けてまきます。種もみは6〜7mmほどの深さまで押し込み、土をかぶせてください。あまり深く植え過ぎると出芽しないので注意が必要です。土が乾いたら、土の表面が湿る程度に水をまきます。

苗の移し替え

1本の苗から葉が3〜4枚出てきた段階で苗の移し替え(植え替え)をします。実際の米作りでいうところの「田植え」の工程です。

まず、根を傷つけないように苗を全て抜きます。茎が太く背の高い苗を4〜5本選んで一つにまとめ、バケツの中央に植えましょう。植える深さは2〜3cmです。

苗を移し替えると茎の数が増えていき、このように枝分かれしていくことを「分(ぶん)げつ」と呼びます。

残りの苗を使いたい場合は、バケツと土をもう1つ用意してそこに植えてください。

中干し

稲の高さが40〜50cm、茎の本数が20本ほどになったら、1〜2日水を抜き、雨のかからない風通しの良い場所に移動させます。この工程を「中干し」と呼びます。土を乾かして空気の層を作り、根に十分酸素を吸収させましょう。

中干しの回数は1回のみです。

穂の成長の確認と水量の調整

中干し後、土が乾いてバケツと土の間に隙間ができたら、2cmの水を入れ、なくなったら再度入れます。間断灌漑(かんだんかんがい)と呼ばれるこの作業を4〜5回繰り返した後は、5cmの水を入れ、穂が出るまでこの水位を保ってください。

この時期から小さな穂ができ始め(幼穂)、だんだんと茎がふくらみ、約20日で穂が出てきます。穂が出た後は、水位を3cmほどに減らしましょう。

つぼみが割れると花が咲き、雄しべの花粉が雌しべに付いて受粉が行われます。穂が垂れ下がってきたら、もみの中ででんぷんが固まって重くなってきた証拠です。

なお、穂が出てすぐに咲く稲の花は、滅多に見ることのできない貴重なものです。咲く時間は午前9時から12時までの3時間ほど。ぜひ、お子さんと一緒に観察してください。

稲刈り

穂の90%くらいが黄金色に変色してきたら稲刈りの時期です。日数の目安は、穂が出てから40〜45日ほどとなります。稲刈りの10日ほど前から「落水(らくすい)」という水を抜く作業を行い、稲を乾かします。

稲を乾かして10日ほど経ったら、土から5cmくらいのところをハサミなどで切りましょう。刈り取った稲は、根本を縛り、穂を下にして風通しの良い場所で10日間ほど干します。

脱穀

稲刈りが終了したら、いよいよ稲をお米にする作業となります。

まず必要なのは、穂からもみを取る「脱穀」です。牛乳パックや茶碗の中に穂を入れて外から引っ張ることで、もみが容器の中に残ります。

精米

すり鉢にもみを入れ、軟式の野球ボールですりつぶして玄米を作りましょう。軟式の野球ボールはJAが配布している「バケツ稲づくりセット」にも入っています。

玄米ができたらビンに入れ、棒でついて精米します。棒でついたときに出てきた粉(ぬか)は、ふるいなどで落としましょう。