通知表を見て親ができること
通知表を見て、『成績が良かった・悪かった』で終わっていませんか? 成績が悪ければなぜ悪いのか、怒ったりしていませんか? 通知表の評価も大事ですが、一番大事なのは『子供が学校でさらに頑張ってくれること』です。そのために親ができるケアをしてあげましょう。
通知表の評価も大事ですが、一番大切なことは子供のやる気を引き出すことです。通知表の成績が良くても子供が勉強に対するやる気がなくなれば、成績はだんだんと下がっていきます。通知表を親子で一緒に見て、次の学期をどのように過ごすか話し合ってみましょう。
良い評価のところは子供の努力を誉める
評価が良い項目は素直に褒めてあげましょう。ですが、単に【評価が良い=褒める】ではなく、具体例を出して褒めることが大切です。
例えば、
- 国語は宿題頑張ってたからAになってるじゃん!すごいね!
- 算数は一緒に勉強したもんね!努力が実ったね!
- いつも近所の人にあいさつしてるから学校でもあいさつしてるんだね!
- 図工が得意なんだね!小さいころから作るの好きだったもんね!
のように、お子さんが努力していることを認めてあげましょう。そうすることでお子さんのやる気につながります。
悪い評価のところは次に活かす
通知表に『C』や『もう少し』が付いていても、叱るのは避けましょう。また、『A』や『よくできました』の数が少なくてがっかりした表情も、子供には見せないようにしましょう。悪い評価=子供が頑張っていないという訳ではありません。
子供にも得意分野や苦手分野があり、苦手分野を今後どう克服していくかが重要です。悪い評価が目立っていたら、
- お母さんも苦手だったなぁ。今度一緒に勉強してみようか?お母さんも勉強したいし!
- この科目は難しいところあった?次頑張れるように少しずつ勉強してみようか!
- 学校の先生ってどんな感じ?授業わかりやすい?
など、具体的な話をしてみましょう。
「何でこんなに悪い評価なの?」「まだ授業は簡単なはずなのに難しいの?」など、大人目線で子供に聞くのはNGです。子供は大人の見ていないところで苦手分野を克服しようとしているかもしれません。また、苦手分野をどうやって克服するかわからずに困っているかもしれません。悪い評価の時こそ、子供に寄り添ってあげましょう。
通知表の結果でご褒美をあげるのは良くない?
通知表の評価が良かったら、おもちゃを買ってあげたりしていませんか? ご褒美をあげることは良いことなのでしょうか?
テスト前に「通知表が前よりもよかったらおもちゃ買ってあげる」と言うとします。そうすると、子供は当然おもちゃのために勉強を頑張るでしょう。
そして、通知表の結果が良くておもちゃを買ってもらえれば子供は喜びますが、逆に通知表の評価が悪ければ、おもちゃを買ってもらえません。そうなると、子供は
- 何のために努力をしたのかわからなくなる
- 努力をしても何も得るものがない
と思ってしまい、勉強に対するやる気がなくなってしまいます。
通知表の結果でご褒美をあげるのではなく、お子さんの頑張りを評価してご褒美をあげた方が良いでしょう。この時は、「通知表の結果でおもちゃをあげる」とかは言わずに、日頃の宿題や生活態度を褒めてあげてご褒美をあげましょう。
成績が悪いからといって怒らない
先ほどもお話ししましたが、通知表で一番大切なのは『子供のやる気を引き出すこと』です。一昔前では、「こんな成績じゃ将来、どの高校も行けません!」と子供を怒っている家庭も多かったのではないでしょうか?ひと昔前はサザエさんのカツオみたいに、成績が悪ければ怒られるという風潮でしたが、今は違います。
相対評価から絶対評価に変わり、自分から学ぼうとする意志や生きる力を身に付けるカリキュラムになっており、『個人の考え方』を非常に重要視しています。なので、成績が悪い=怒るというのはよくありません。
成績が悪いからといって子供を叱ってしまうと、苦手分野を勉強する気が失せてしまいます。「また叱られるから勉強しなくちゃ!」と思っても長続きはせず、しまいには「点数悪くてもまた叱られたらいいだけ!」と開き直ってしまうかもしれません。
悪い評価に対してむやみに叱るのではなくなぜ成績が悪かったのか、今後どうしていくかをお子さんと一緒に考えてみましょう。