スイミングスクールの「選手コース」とは?特徴と疑問をまとめて紹介 - cocoiro(ココイロ)

スイミングスクールで子供がどんどん泳げるようになってくると、本格的に選手として水泳を行わせようと考える保護者の方もいるでしょう。そこで今回は、多くのスイミングスクールで設けられている「選手コース」について解説し、その特徴と疑問もまとめて紹介します。

スイミングスクールの「選手コース」とは?

スイミングスクールの「選手コース」とは一体どのようなコースなのでしょうか。以下で詳しく解説していきます。

水泳から競泳へ!大会を目指す

スイミングスクールの「選手コース」とは、水泳の大会で上位入賞ができる競泳を目指す、スイミングの強化コースです。スクールによって、コースの名称や目標が若干異なることがありますが、一般のスイミングコースとは、練習時間や内容など、きっちり差別化されています。

一般のスイミングコースと比較すると、練習内容が「水泳を楽しむもの」から「競泳」に代わるのが特徴的です。より高度な泳法技術をマスターするべく、練習が実践的になり、個々の年齢や泳力レベルによってトレーニングメニューが組み立てられます。

「選手コース」に入るには、コーチの推薦が必要

一般的に選手コースに入るには、コーチからの推薦が必要とされています。その理由として、一般のスイミングコースよりも練習時間や回数が増えること、内容がよりハードになることが挙げられます。コーチから見て「この子は選手コースでもやっていけそうだ」と判断されないと、続けていくのが難しいのかもしれません。

スイミングスクールによっては、コーチの推薦以外にも、自己推薦でも所属が可能というところもあります。しかし、その場合も、泳力や精神面が選手コース基準に達しているか厳しく審査されるようです。

コーチの推薦基準はスクールによってさまざまですが、一例として「岸和田スイミングスクール」の選手コースの基準を紹介します。

選手コース基準

  • コーチ認定制度となっている。
  • 本人が速くなりたいと思っている。
  • 弱音を吐かない。
  • 年齢に応じた泳力以上が身についること。
  • 厳しい練習への取り組む姿勢が出来ている。
  • 常に前向きであること。
  • 柔軟性がある。
  • クラスが設定している練習にほぼ毎回参加できる。
  • スポーツマンとして恥ずかしくない行動がとれる。
  • 本人にヤル気がある。
  • 保護者の方の協力やバックアップ体制が整っている。
  • マナーやルールが守れること。

(引用元:選手コース情報|岸和田スイミングスクール フィットネスクラブ・ブラーブ アウラ文理塾

「選手コース」に推薦される子供の特徴

選手コースに所属するには、コーチによる判断基準があることが分かりました。ここではさらに詳しく、選手コースに推薦される子供の特徴をご紹介します。

4泳法をマスターしている

4泳法とは、自由形(クロール)、平泳ぎ、バタフライ、背泳ぎのこと。水泳競技に使われる泳ぎ方です。選手コースとは、大会で上位入賞を目指すためのコースですから、この4泳法をマスターしていることが前提となります。

負けず嫌いな性格

「あの子には絶対に負けたくない」、「1位になりたい!」という負けず嫌いな性格は、アスリートに欠かせない要素のひとつです。負けず嫌いは、練習に関しては「もっと速くなりたい」という向上心に、競技に関しては自信や闘争心につながりやすいのです。そのため、コーチは負けず嫌いな子を「将来有望」と判断するようです。

リオデジャネイロオリンピックの男子自由形800メートルリレーで銅メダルを獲得した江原騎士選手、小堀勇気選手、松田丈志選手も負けず嫌いな性格でした。久世由美子コーチは「彼らのこの性格を競技力向上に活かそう」と練習メニューを考案。オリンピックでのメダル獲得という快挙は、その練習が本番の最後の踏ん張りにつながった結果だと思う、とインタビューで答えています。

参考
【話の肖像画】競泳コーチ・久世由美子(1)|産経ニュース