七夕に読みたい絵本12選!読み聞かせや1人読みにおすすめ! - cocoiro(ココイロ)

短冊に願いごとを書いたり、七夕飾りを作ったり。7月7日が近づいてくると、保育園や幼稚園で七夕行事に参加するお子さんもいらっしゃることでしょう。七夕に興味を持ったお子さんから「なんで織姫と彦星は会えなくなっちゃうの?」などと質問されることもあるかもしれません。そんなときは七夕の絵本の出番です。物語についてより深く知れるだけでなく、親子で七夕行事について語り合う機会にもなるでしょう。この記事では、長く読み継がれている定番の作品から、七夕行事について学べる絵本、大人も考えさせられる深みのある作品まで、七夕の絵本を厳選して紹介しています。ぜひ、絵本選びの参考にしてください。

七夕の物語に親しむ絵本

天の川をはさんで離れ離れになった織姫と彦星が、1年に一度、7月7日の夜にだけ会うことを許されるという七夕の物語。老若男女を問わず、多くの人々に親しまれるお話ですが、そのあらすじは一通りではありません。もととなる中国の伝承が、長い歴史を経てさまざまに形を変えて語り継がれています。

まずは、そんな七夕の物語について書かれた絵本の紹介です。それぞれのお話の違いに着目して紹介します。

たなばた

『たなばた』(福音館書店)は、出版から40年以上経てなお読まれ続ける七夕絵本です。冒頭で、水浴びしていた織姫が牛飼いに着物を隠され、求婚される場面が出てきます。衣を隠された天女が別世界の人間と結婚するという「天人女房」の話が七夕伝説と混ざり合っています。数ある七夕説話の中でもよく見られるパターンですが、この類型の話を採用している絵本は多くありません。

淡い色彩で描かれた抽象的な絵柄の登場人物や背景が、幻想的な雰囲気を漂わせています。

たなばたものがたり

『たなばたものがたり』(教育画劇)で描かれるのは、出会っですぐに恋に落ちた織姫と牛飼いがそれぞれの仕事を怠り天帝の怒りを買うという定番の物語です。天の川に隔てられた2人が年に一度、鵲(かささぎ)の助けを借りて再会を果たすというのも七夕物語でよく見られます。お子さんにスタンダードな七夕のお話を読み聞かせたい方にはおすすめです。

一方、牛飼いと恋に落ちた織姫が機織りをやめてしまい、自分の着物を織ってくれなくなったことに怒り出す天帝のエゴは、現代的な視点からすると違和感を覚えるかもしれません。これは多くの絵本に共通することですが、引っかかりを覚えた箇所は適宜、保護者の方なりの説明を加えながら読むと良いでしょう。

ねがいぼしかなえぼし

『ねがいぼしかなえぼし』(岩崎書店)は、現代に生きる少女(しほちゃん)の願いと、織姫と彦星の恋物語をオーバーラップさせる構成になっています。

織姫と彦星の話自体は、先に紹介した『たなばたものがたり』と同じく定番のあらすじを踏襲していますが、現実の七夕の夜の場面を冒頭に持ってくることによって、子供たちが物語の世界に入りやすくなっています。