3歳から習い事を始めるメリットとは?
幼児の動きは、多くの場合、落ち着きがなくランダムで、体系的でなく、衝動的・突発的に動き回っているように見えます。しかし、それは大人の落ち着きを求める視点から理性的に判断しているだけで、子供自身の発達段階においては、動きが他の動きと相互に関連しているもの。一見無駄で無関係な動きの中から、動きの可能性を試し体現し伸張しているプロセスだと言えます。
子供の動きには、常に可能性が秘められており、文部科学省の幼児期運動指針には、以下のような効果が期待できるとしています。
- 体力・運動能力の向上
- 健康的な体の育成
- 意欲的な心の育成
- 社会適応力の発達
- 認知的能力の発達
以上の効果が挙げられています。これをメリットとして見た場合に、どのようにプラスに作用するのかを見ていきましょう。
敏捷性や運動能力が向上する
日々運動して訓練し練習を重ねると、敏捷性や運動能力が著しく向上します。「体力・運動能力の向上」は、原則、同じ動作などを繰り返し、また繰り返すその訓練が基礎となります。繰り返しの訓練が熟達したとき、動きが昇華し創造を生みます。
健康的で免疫力を高める
「健康的な体の育成」の効果が、メリットとして現れると、健康的で免疫力のある体造りにつながります。健康であれば、ちょっとした病魔から身を守りやすくなることは、誰しも経験的に理解していることではないでしょうか。
新しい出来事に対して積極性をはぐくむ
意欲的な心が育つと、身の回りで起こる新しい出来事に対して積極的になれる態度がはぐくまれます。
幼児に限らず通常、人は、新しい出来事が目の前に現れると、人は一度、気後れします。今、目の前で起きていることに対する防衛反応が働くからです。運動能力が高まると、意欲的な心がはぐくまれ、目の前に現れた出来事に対しても臆することなく、向き合う自信が持てるようになります。
運動体験を通じて仲間意識が高まり協調性が芽生える
社会適応力が発達すると、幼児に仲間意識が芽生え、協調性が生まれます。子供のころを思い返してみてください。過去に一度くらいは、それまで知らなかった他の子たちとちょっとしたことがきっかけで、遊んだりしたことはないでしょうか。
子供の頃は他人に対する「垣根」が低く、親和性があります。一度、同じ空間、同じ場所で遊ぶと、次は容易に親しみを感じて、ともに遊ぶことに抵抗感はなくなるようです。
手先の巧緻性を高めることで幼児期の脳を活性化する
「認知的能力が発達」すると、敏捷性がはぐくまれ、手先が器用になってきます。特にボールなどを扱って遊ぶ場合などが分かりやすいでしょう。当初は、幼児がボールをつかみ、とんでもない方向にボールが飛んだりしますが、それを何度か繰り返すうちに、投げる相手が定まってきます。
やがて、ピンポイントに相手にボールを投げ返したりできるようになります。その訓練が、文字通り脳を活性化していることになります。