海の警察!海上保安官になる方法と気になる給料は? - cocoiro career (ココイロ・キャリア)

国家公務員にもさまざまな職種があります。そのなかでも、「海の警察官」と呼ばれているのが海上保安官です。海上保安官の仕事は主に海上での災害・事故の救助活動や密輸などの犯罪取り締まりなどがありますが、そのほかにもさまざまな業務があります。

今回は海上保安官の仕事内容や気になる給料、さらに海上保安官になるためにはどのような学歴や資格がいるのか、またどのような学校へ進めばいいのかについてまとめました。

海上保安官になるには?

海上保安官になるには単に試験を受けて合格するだけではありません。海上保安官になるためには次のようなルートに進み資格などを取得する必要があります。

海上保安官になるためのルート

海上保安官になるためには、中等教育学校か高等学校または大学・専門学校卒業後、広島県呉市にある海上保安大学校か、京都府舞鶴市にある海上保安学校へ入学する必要があります。

主なルートとしては高等学校卒業後、船員養成や体育学、スポーツ学などの海上保安官に必要なことが学べる大学や専門学校へ進学し、海上保安大学校または海上保安学校を受験するのが一般的です。

海上保安官になるために必要な学歴や資格

海上保安大学校または海上保安学校への入学は、国土交通省職員としての採用も兼ねており、入学後すぐ国家公務員となります。

海上保安官になるために、海上保安大学校または海上保安学校へ入学後、「海技士」「海上特殊無線技士」などの資格取得を目指し、さまざまな技術を身につけていきます。

海上保安大学校・学校の受験方法

受験資格

海上保安大学校は、中等教育学校や高等学校の卒業見込みの人から受験が可能です。ほかには高等学校卒業から2年以内の21歳未満の人も対象となります。

一方、海上保安学校は、海上保安大学校と同様に中等教育学校や高等学校の卒業見込み者、または卒業後5年以内の24歳未満の人が対象です。

受験方法

海上保安大学校・学校の受験申し込みは、期間内に原則インターネットで行います。もしもインターネット環境がない場合は、各官区海上保安本部または人事院各地方事務局などに問い合わせましょう。

海上保安官の主な仕事内容

次に海上保安官の仕事内容についてご紹介します。冒頭でもお伝えしたとおり、海上保安官は海の警察官として海域を観察・監視をするのが主な仕事です。

海上保安官の主な業務としては、警備救難業務、海上交通業務、海洋情報業務の3つがあります。それぞれの詳しい業務内容について説明していきます。

警備救難業務

警備救難業務は、不審船や密輸などの取り締まりなどが主な業務です。場合によっては、海上自衛隊と協力し合いながら、遭難した船舶の救助や急患の輸送業務に当たります。

また、海上保安庁と海上自衛隊の違いとしては、管轄の省庁が異なることが挙げられます。海上保安庁は国土交通省管轄で海上の犯罪捜査や逮捕を担当しますが、一方海上自衛隊は防衛省の管轄で、日本への外国からの侵略に対する防衛を担当します。

警備救難部ではさらに以下の7つ課に分かれています。

  • 管理課
  • 刑事課
  • 国際刑事課
  • 警備課
  • 警備情報課
  • 救難課
  • 環境防災課

行方不明者の捜索や海上での事故による人命救助が救難課、タンカー事故などの汚染防止を務めるのが環境防災課の仕事など、役割は明確に分かれています。

海上交通業務

巡視船艇で各地域をパトロールし海難事故防止対策や、時には本庁などの陸上でも勤務を行います。

具体的な業務としては、海上での安全な航海に必要な灯台などの航路標識の保守や建設などの運用です。ほかにも航行管制業務などがあります。

海洋情報業務

安全な航海のために、海洋観測や天体観測などを行い海についての情報を収集・提供することが主な業務です。

具体的には測量船などを使い、湾岸の測量や海図の作成などを行います。こういった情報は海洋開発にも役立てています。時には、海洋火山の様子や危険な漂流物などの情報をいち早く無線などで近くの船などに情報提供します。