母の日はどうしてカーネーション?花言葉やおすすめの色を紹介 - cocoiro(ココイロ)

毎年母の日になると、日ごろの感謝の気持ちを込めてカーネーションを贈るという方もいるかもしれません。しかし、そもそもなぜ母の日にカーネーションを贈るのでしょうか。今回は母の日にカーネーションを贈ることになったきっかけや、カーネーションの色ごとに異なる花言葉など、母の日の由来やカーネーションの意味についてご紹介します。

母の日の日付やカーネーションの意味は?

5月の第2日曜日は「母の日」として知られています。毎年この時期になると、花屋にはカーネーションが並び、メッセージカードと一緒にカーネーションをプレゼントするという方も多いことでしょう。普段はなかなか言葉にすることができない感謝の気持ちを伝える母の日ですが、数ある花の中からどうしてカーネーションが贈られるようになったのでしょうか。そもそも、いつから「母の日」があるのでしょうか。母の日の由来とカーネーションが贈られるようになったきっかけについてご紹介します。

母の日の発祥はアメリカ

母の日ができたのは、今からおよそ100年前の20世紀初頭といわれています。発祥はアメリカで、ウェストバージニア州で暮らしていたアンナ・ジャービスさんという女性が、自分を苦労して育ててくれた母親を敬う気持ちを後世にも伝えていきたいと考え、「母親のための祝日」を設ける運動を始めたことが発端となっています。

アンナさんの母であるアン・ジャービスさんはクリスチャンで、南北戦争で負傷した兵士たちの衛生状態を改善するためのボランティア団体を立ち上げ、怪我や病気で苦しむ兵士たちのケアをしていました。戦争が終わった後も、平和活動や子供への教育支援、軍人へのケアを献身的に行い、社会活動へ身を捧げていたといいます。

1905年5月9日にアンさんが亡くなると、娘のアンナさんによって行われた「母親のための祝日を設ける運動」は、徐々にアメリカ全土へと広まっていき、1915年には5月の第2日曜日を「母親のための祝日」とする法案が施行されることになりました。これは、当時のウィルソン大統領もアンナさんの思いに心を打たれたからだといわれています。

カーネーションを贈ることになった経緯

アンナさんの母が亡くなって3年後、母親の追悼式で教会の祭壇には白いカーネーションが飾られていたといいます。これは、白いカーネーションが生前、アンナさんの母であるアンさんが好きだったからで、アンナさんの意向により、参列者にも白いカーネーションが配られたといいます。

カーネーションには色によって花言葉が違いますが、白いカーネーションには「亡き母をしのぶ」という意味もあるといわれています。母の日がアメリカ全土で広まるようになると、まだ健在の場合は赤いカーネーションを、墓前には白いカーネーションを贈ることが習慣になったといいます。現在では母の日はアメリカ以外の国でも祝日として制定されるようになりましたが、場所によっては日付が異なる地域もあるようです。

海外では母の日の日付が異なる

アメリカで生まれた母の日が、日本に伝わったのは、明治末期から大正にかけてのことされています。当時青山学院大学の教授だったアレクサンダー女史がアメリカの母の日を紹介したことがきっかけとなり、1949年ごろから、日本でも5月の第2日曜日が「母の日」として定着するようになったといいます。

しかし、イギリスやアイルランドでは、イースターの2週間前の日曜日が母の日とされていたり、フランスでは5月最後の日曜日、イスラム諸国では3月21日の春分の日が母の日となっているなど、国によっては日付が異なります。イスラム諸国ではカラフルなスカーフをプレゼントすることが国民的なイベントになっているなど、カーネーション以外の贈り物が定着している地域もあるようです。