PTA改革の実例
大津市教育委員会の取り組み
大津市教育委員会は、『学校園管理者のためのPTA運営の手引き』を作成しています。「強制加入の問題」「 役員の強制の問題」「PTA事業や事務の見直し」などPTAが抱える課題について、「改善の必要なレベル」「最低限遵守すべきレベル」「理想的なレベル」の3段階を示し、市内の各学校に配布している実践的な指南書です。
川崎市立下小田中小学校の取り組み
川崎市立下小田中小学校では、PTA活動参加のハードルを下げる改革を実行しました。例えば、1年をとおして仲良くなった親同士が一緒に翌年のPTA委員に立候補できるよう、PTA選出時期を年度初めでなく前年度末に変更しました。委員会の数も1つ減らしました。PTAのお知らせはプリントからメール配信に変更。父親にも送付されることで、父親のPTA参加も促しています。保護者が気軽に参加できる環境を整えた結果、PTA委員の枠がほとんど立候補で埋まるようになりました。
札幌市立札苗小学校の取り組み
札幌市立札苗小学校では、2013年より「入会の自由」と「活動の自由」を徹底し、委員会を廃止しました。PTA活動に必要な人員は、その都度ボランティアを募っています。
なるべく多くの保護者にボランティア活動へ参加してもらうため、年度初めに1年間の活動内容の詳細を記した手紙を配布し、活動時期が近づいたら再度通知しています。実際に参加するのは3~4割でも、意欲のある人が集まるのでPTA活動は存続できています。
まとめ
PTAは「非加入」も選択できる任意団体です。しかし、非加入を選択したとしても、学校運営はPTAの活動によって支えられているということは頭にとどめておきましょう。
参考
第5章 新しいPTA運動の発展を目指して|公益社団法人日本PTA全国協議会
PTAの任意加入 広めなければいずれ問題が起きる|WOMAN SMART|NIKKEI STYLE
PTAは任意加入の団体。役員決めの参加強制は違法 | 川端裕人の「PTAは変われるか!?」 | 日経DUAL