グラデーションの作り方
塗り方をマスターしたなら、グラデーションの作り方を学んでいきましょう。1本の色鉛筆だけで連続した濃淡をつける単色のグラデーションと、2本以上の色鉛筆を使って異なった色や色相を組み合わせ、濃淡の変化を表現する混色のグラデーションをご紹介します。
単色のグラデーションの作り方
まずは、平塗りで全体を薄く塗っていきます。ここでは、弱い力で薄く塗ることを意識しましょう。明るくしたところは、白い部分を残すようします。
次に、ハッチングで色を濃くしたい方から色を重ねていきます。さらに、濃くしたい部分は、縦、横、斜めとクロスハッチングの技法を用います。色を濃くしたい部分から薄い部分に向かって塗っていきましょう。
最後に、平塗りで全体のバランスを整えれば完成です。ポイントは、弱い力で何度も色を重ねることです。強く塗ってしまうと、自然なグラデーションができないので、時間をかけてゆっくり塗るようにしましょう。
混色のグラデーションの作り方
単色のグラデーションの応用編が混色のグラデーションです。混色のグラデーションは、色鉛筆1本で塗るわけではないので、色の選ぶ方に気を付けるところが単色のグラデーションとは異なります。色の明るさや色相環を理解して選ぶことがポイントになります。
同じ色相
単色よりも色の変化が鮮やかになるグラデーションの作り方です。例えば、空を青色で塗るにしても、「薄い青」「青」「濃い青」で塗り分ければグラデーションが単色よりも鮮やかに表現できます。
色選びのポイントは、「薄い色・明るい色」「純色」「濃い色・暗い色」から選ぶことです。そうすることで、明暗を表現しやすくなります。単色のグラデーションと基本的な手順は同じです。
まずは、薄い色で平塗りをし、ハッチングをして単色のグラデーションを作ります。次に、純色で平塗り、ハッチングをしてグラデーションを作ります。最後に濃い色で平塗り、ハッチングの順番でグラデーションを作ります。色を濃くしたい方から順番に塗るようにしましょう。
最後に、薄い色でムラがないように整えると完成です。
異なった色相
異なった色相を使ったグラデーションでは、色相環を意識するときれいなグラデーションができやすいものです。色循環の色は「赤、黄、緑、青、紫」という順番です。これを基本5色相と呼びます。これに中間色相を5つ加えると、「赤、黄赤、黄、黄緑、緑、青緑、青、青紫、紫、赤紫」10色相ができます。色の明るさは統一しましょう。
塗り方は同じ色相のグラデーションと同じです。薄い色、明るい色から塗ることを意識しましょう。例えば、青、青紫、紫で塗る場合は、まず、青でグラデーションを作り、次に青紫、紫へと進めていきます。
基本5色相に対して、間の色を増やせば増やすほどグラデーションは自然で柔らかいものになります。色相環の順番を意識してグラデーションしましょう。
(参照元:色相環|武蔵野美術大学造形ファイル)